《終末医療を考える》

今、介護福祉の現場で『以前は病院から胃瘻の処置をされて利用者の方々が施設に帰ってきてたけど、最近胃瘻の処置をしなくなりました』と言ったようなことを耳にするようになりました。
2006年の新聞記事ですが、ご案内します。
医師による安楽死の疑いがあるとして同病院が県警に通報。県警は、殺人の疑いもあるとみて、外科医師らから人工呼吸器を取り外した経緯などを詳しく聞いている。病院側によると、亡くなった7人はいずれも高齢で、終末医療を受けていた。人工呼吸器の取り外しについては、『病院としては家族の同意を得ていると認識している』としている。射水市によると、この外科医は95年4月から同病院に勤務。昨年10月、受け持っていた70歳代後半の男性患者について、人工呼吸器を外したいと院長に申し出たが拒否されたという。
このため、同病院が内部調査を始め、それ以前の外科医師による人工呼吸器取り外しと、患者7人の死亡を確認。昨年10月、県警に通報した。外科医師は、自宅待機を命じられた。
人工呼吸器を外した経緯については、患者からのはっきりした意思表示は無く、医者と家族との『阿吽の呼吸』で決められた、と外科医は語っている。呼吸器を外すことについて書面による同意は家族から取っておらず、事件以降同病院では書面による同意をとるようにと方針を決めたそうである。ただし、亡くなった患者さんの家族からは誰一人、この先生に対する批判らしい意見はなく、全員が感謝していたとのことである。

家族の同意があれば、無罪になるのでしょうか?家族の治療の打ち切りに署名する時の気持ちってどうなんでしょう?高齢化社会をむかえて皆で考えなければならない大きな問題だと考えます。

少し外れるかもしれませんが、最後にこんなエピソードを!!
『近畿大学の小児科だったと記憶しているが、末期の小児患者がいよいよという時には、全ての生命維持のための管を外すという。なんのために?最後の瞬間、親に抱いてもらうために』