《思い込みはこうして作られる》

 例えば、あなたの周りに『人前で話すのが得意(あるいは苦手)』という思い込みを持っている人はいないでしょうか?
 おそらく『得意』と思い込んでいる人は、過去にプレゼンテーション等人前で話をしてうまくいったことを何度か経験してきているのだと思います。
 逆に『苦手』と思い込んでいる人は、おそらく過去に、用意周到に準備して臨んだにもかかわらず大きな失敗をしてしまった経験があるのだと思います。その経験が強烈に自分の中に残り、『自分は人前で話すのが苦手なんだ!』という【セルフトーク】を繰返してきた可能性があります。

 また、思い込みは幼少時の体験から無意識に作られていることが多々あります。これは、時にとても重要な思い込みとなって私たちの行動を支配している場合があります。
 しかも、幼少期の思い込みは些細な出来事から形成されます。
 例えば、鉄棒の逆上がりが出来なかったとか、前転が出来なかったとか・・・・・・・・です。こういった体験を通じて『自分には出来ない』という【セルフトーク】を繰返し≪あきらめの人≫として成長していきます。当然逆もあります。『自分には出来る』という【セルフトーク】を繰返し、トラブルに出会っても『自ら励ましながら挑戦し続ける』≪努力の人≫として行動する人もいます。

 幼少時の経験・体験をどのように吸収していくのか【認知の仕方】が重要です。マーチン・セリグマン博士は、『幼少時学習性無力感』として説明しています。

 『オプティミストは、何故成功するか』 マーチン・セリグマン著 より