《覚悟の日々》上原浩治

 ーー挑戦と創造ーー

 悔しい、と思う気持ちは、悪いものではない。
 いかに勝つかと考え、
 そのために戦う日々こそ自分自身だと覚悟すれば、
 ライバルがいかに強くとも、
 立ち向かう勇気が湧いてくるからだ。
 雑草には、雑草の戦い方がある。
 吐きそうになるほど強烈なプレッシャーを前に、
 立ち向かえるプライドの根拠は、
 過去の栄光ではなく、
 今日のために、準備を積上げてきた自分だ。
 しかし、人の時間とモチベーションは、
 無限ではない。
 自分という資源を有効に使うためには、
 自己に向き合う精度を高めなければならない。
 僕は、毎日の練習や、試合の中で、
『もう一歩』頑張れば実現できる目標をつくり、
 クリアするようにしてきた。
 遠い未来ではなく、今日を創るのだ。
 それは、他人にはとても地味に見えることかもしれない。
 しかし、自分だけが知っている、
 自分だけの『挑戦』を持つのは、
 悪くないものだ。
 誰のものでもない、自分の人生だ。
 だから僕は、常に挑戦し続ける。