《思い込みの壁》

サーカスのゾウは、ロープで杭につながれてじっとしている。杭を引っこ抜くだけの力を持っているのに、なぜその力を発揮して逃げ去らないのだろうか?
答えは簡単。
「自分にはたいした力がない」と思い込んでいるからだ。
ゾウは子どものころ、鎖で杭につながれて毎日を過ごす。小さいのでたいした力がなく、杭を引っこ抜くことができない。ゾウは大きくなってからも、その思い込みにとらわれ続ける。調教師はそれを知っているから、鎖のかわりにロープを使ってゾウを杭につなぎとめる。大きなゾウにとって、杭を引っこ抜くくらいたやすいはずだ。しかし、ゾウは「自分には大した力がない」と思い込んでいるから、何もせずにじっとしている。
これは人間にもあてはまる。「自分にはたいした力がない」と思い込んで、平々凡々と人生を送っているからだ。多くの人は自分で限界を設定し、本来の力をぞんぶんに発揮できずにいる。
あなたには非凡な能力がある。それを発見して伸ばすことが大切だ。「自分にはたいした力がない」という思い込みから自分を解き放とう。発明王エジソンは「もし人間が自分にできるすべてのことをしたなら、自分でも驚嘆するほどの偉業を成し遂げられる」と言っている。
あなたは素晴らしい可能性を秘めている。ゾウが巨木を引っこ抜く力を持っているのと同じように、あなたも非凡な能力を持っているのだ。その事実に気づけば、自分を信じることができる。それは山をも動かす強い力となる。