フィードバックという言葉は、電気回路の出力の一部を入力側に戻すという意味がありますが、コーチングではコーチがクライアントに、クライアントがどんな印象や影響をコーチに与えているか、またその人の行動がどのようにみえるのかを≪ありのまま≫に伝えることを、フィードバックといいます。
私たちが自分の感覚だけで把握できることには限界があります。外からの情報がまったくない状態では、正しい方向に進んでいるつもりでも、間違った方向に進んでいるということもありうるわけです。宇宙船が、地上のオペレーターからのフィードバックを受けて軌道修正を繰返しながら進むのと同じように、私たちも自分が目標に向かって最適な方法を選択しているか、目標まであとどのくらいか、軌道からズレてはいないか等といった客観的情報、つまりフィードバックがあることで、目標達成まで最短で最善の方法をとることが可能になるのです。
フィードバックは、忠告や批判とは違います。相手から伝わってくること、聞こえていること、触れている感覚も含め、≪客観的事実≫について、ありのままを伝えるのです。また、見て、聞いて、そして自分自身が内側で感じている≪主観的事実≫について、ありのままを伝えるのです。
第一人称(私は・・・・)で、適切なタイミングで、必要性や相手の行動が変わる可能性を感じながらフィードバックして下さい。