《掃除上手に感心》

 読売新聞投稿より  大分市 松岡美代子様(64歳)

 小学校の校舎は木造で、私の学年は5クラス、全校で1800人ほどの児童がいた。

 思い出すのが、掃除の時間だ。1クラスでも50人いたので、教室の中はまるで戦争だった。

 きちんと作業をする人もあれば、ほうきを持ってチャンバラをする男子や、ぞうきんを投げ合って遊ぶ者もいた。

 印象に残っている同級生がいる。

 彼女は、どこの掃除当番になってもピカピカにしてしまうのだ。床は顔が映るほどに磨き上げる。机もイスもびしっと美しく、素晴らしい大人になるだろうと見とれていた。

 

 私は、三十数年前に勤務していた会計事務所のことを思い出しました。

 新人の頃に、先輩のかばん持ちでお客様のところに同行する機会があったのですが、その時ある社長様が『仕事で大切なことは何だろう!』と先輩社員に質問をされました。

 先輩は『掃除だと思います』と答えられました。

 以来、私のむ中にずっと残っている大切な言葉です。