《些細な点にこそ意識を》

「象のお母さんには二頭の子どもがいます。ジェイソンとケビンです。お母さん象の名前は何!」

このなぞなぞを、もう一度よく読んで考えてみてほしい。小難しい知識など必要ない。ヒントはすべてこの三文の中に書かれている。どうだろう、おわかりだろうか?

これは「予想」と「慣れ」、そしてその結果引き起こされる「知覚」を利用したひっかけ問題だ。

文の最後をよく見てほしい。文末にあるのは「?」ではなく「!」だ。つまりこの文は、僕らの予想に反して、質問ではないのだ。そう考えて文字通り読めば、お母さん象の名前は「何」である。

まあたしかに、一般的な名前ではないし、素敵な名前ともいいがたい、それは認めよう。だが、大事なのはそこではない。重要なのは、こうした些細な点にいかに意識を向けるかだ。このなぞなぞと同じように、身体言語とボディー・リーディングでは、すべてのヒントは目の前にある。相手は自分の本心をあらゆるシグナルによってあなたに伝えているのだ。あとはあなたが、どこに「注目すべきか」を知るだけでいい。そうすれば相手の心を読むことはずっと簡単になる。