今日は、サウスウエスト航空の《人材に対するみかた》から書き込みたいと思います。
サウスウエスト航空とは、型破りで、愉快で楽しいことを大切にする航空会社なのです。そういう会社だから面白みのない人、ユーモアの解せない人では困ります。向上心を持ち、敬意をもって人に接することなども同社で求める人材の条件ですが、決定的に大切なのは『笑うこと、それも自分自身をネタにして笑うことが好きな』ことなのです。応募者たちは、そういう資質が有ることを主張しますが、面接するスタッフは、例えばグループ面接を行って、応募者たちが互いにどのようにふるまうかを観察しています。
面白さ、ユーモアというのは、対人関係における根本的なサービス精神だし、頭が良く機転が回らなければ発揮されません。ケラハーはこう考えます。『職場の明るさを大切にして育てなければ、生産能力も創造力も適応力もやる気もしぼんでしまう。』だから『笑顔でテキパキと仕事をこなす人』を採用しようとするのです。
パイロットにも客室乗務員にも整備士にも、すべての応募者にユーモアについての質問が出されます。『ばつが悪い時、そこから抜け出すためにどんなふうにユーモアを使ったことがありますか?その体験を話して下さい。』 『あなたがこれまでに体験した最もこっけいなことは何ですか?』ユーモア、愉快さ、面白さというのはその人の人生観の投影でもあります。ふざけた話はするけど、他人を傷つけたり、下品であっては困ります。面接ではそうゆうところも観察するのです。
さらに面接の最中に、面接担当者が愉快ないたずらをしかけ、応募者がそれにどう反応するかも見たりします。他人に対して肯定的な人かどうか、他者を思いやる人間なのか、そういう真実の姿こそが大切だと考えます。履歴書に書いてあることなどはどうでもいいのです。話し手が話している時に、それを聞かずに自分の考えを練っているのは誰か。将来同僚になるかもしれない話し手の話を熱心に聞き、応援しているのは誰か。サウスウエストがほしいのは、他の応募者が話している間に、自分の話に磨きをかけている人ではありません。チームメイトを応援しようとしている思いやりのある人間なのです。つまり同社の人材計画は戦略にぴたりとフィットしているのです。
面白い視点ですね!