《長時間労働は『人事評価』のため!》

 生協連ネット調査のデータより

 仕事と生活の調和を図る『ワーク・ライフ・バランス』が進まない原因として『長時間労働をしないと会社からの評価が下がるから』と考える20代が多いことが、日本生活協同組合連合会の調査でわかった。
 同会は昨年9月、全国の1200人にインターネットでアンケートを行った。
 ワーク・ライフ・バランスが進まない原因として、男女合計で最も多かった回答は『職場復帰や再就職が難しいから』で37.7%。特に女性では42%で、男性の33.2%を大きく上回った。『育休制度は広がっているが、復帰後の短時間勤務制度などがうまく機能しない例もある。一度退職した後の再就職が難しいと考える人も依然多い』と同会の政策企画担当者は言う。
 男女合計で2番目に多かった回答は『長時間労働をしないと会社からの評価が下がるから』で33.2%。特に男性は36.2%で、女性より6ポイントも高い。回答者を年代・性別ごとに見ると、20代の男性は47.1%で、30~60代の32.2~36.5%を大きく上回った。女性も20代では35.7%で、30~60代の28.2~31.3%を上回る結果に。
 管理職クラスの世代は長時間労働がすぐに評価につながるものではないと思っていても、若手社員は『長時間仕事をしないと評価が下がる』と気にしている実態がうかがえる。
 同会は『雇用や労働環境の悪化が続いた影響で、若手社員は会社からの評価を強く意識するようになっているのではないか』と話している。