三月に入り、新年度の予算・下期の人事考課と忙しい時期になりました。そこで、今日は人事考課について少し考えてみたいと思います。
まずは、原点に帰って、人事考課の目的と機能について確認してみたいと思います。
人事考課の目的・機能という点から考察すると主に三つ考えられます。
一つ目の機能としては『社員のやる気を維持する』ことです。ここでは会社が持つ資金を社員の能力・成果・役割等に応じて適正に割り振ることにより、社員を会社にとどめておき、安定した組織を維持すること、つまり人事考課や処遇を適切におこなうことで、社員の仕事に対する意欲や組織への帰属意識を保とうとすることです。
二つ目は、会社の期待に沿った形で社員に成長してもらう、つまり『人を育てる』ということです。人事考課を実施することで、社員として何をすべきか、何ができるようになれば良いか、またどういう心構えでいるべきか等について会社からのメッセージが伝えられます。社員の成長を促すような考課項目・考課面接・フィードバックでありたいと考えます。
三つ目は、適切な人事考課によって社員の意欲や能力の発揮が会社の経営戦略や経営方針と結び付くということです。人事考課や処遇を通じて会社目標の実現へと導いていく必要があるわけです。
最後に、上司と部下との間にある考え方・捉え方のギャップを埋めていくことが組織運営では大切なポイントではないかと日頃強く感じています。そのためには、丁寧に面接を実施する必要があると思います。
新年度に向けて、部下に期待することをしっかり伝えてください。