最近、医療・福祉の現場でマイスター制度を導入しようとする動きが活発ですが、日本では『型』を伝承する仕組みとして、書道・柔道・剣道など伝統技術の継承に取り入れられているものとして【段位】という仕組みがあります。名人への道は遠い為、どうしても途中で投げ出したくなるので、途中に段位という仕組みで区切りを入れています。二段から三段になるという仕組みは、上達の度合いを測る物差しとして機能する一方で、これによりモチベーションを維持する役割があるわけです。マイスター制度がうけているのもこういった考え方が支持されているのでしょう。
そこで問題になるのが、段位を割り振る為のレベルです。どのようなスキル・知識を身につけたらどのレベルの段位なのかを明確に示すということです。プロスポーツ選手は、どれぐらい練習していけばその位置まで行けるのか、とのくらいやればそのレベルに到達するのかをだいたい想定できるといわれています。一般的には、等級基準書のようなもので職位の要件を明確に定義して社員に分かり易く示すことが重要なポイントだと考えます。
組織の質の向上、離職率の低下、安定した雇用を実現する為の一つの方法かもしれません。