《ボトムアップ経営》

 組織を動かす際の手法には“トップダウン方式”と“ボトムアップ方式”があります。トップダウン方式は、トップが方針とか目標等を指示・命令といった形で下位階層に落とし込んで、方針の徹底や目標の達成を実現しようとする方法です。

 一方のボトムアップ方式は、下位階層から上位層に提案等の形で上げられたものを承認し実行するといったものです。

 トップダウン方式、ボトムアップ方式のどちらも重要な機能と考えますが、組織が成長し大きくなってくると【ボトムアップ機能】が弱くなってくるように感じます。最も重要な、お客様との接点(ファーストライン)で起きていることが、トップに届いていなかったりします。クレーム・事故・トラブルといったようなことですが、『悪い情報こそ早く』の原則がおざなりになっているといった感じです。

 私はトップが社員の話を聞く機会を持つことが大切だと日頃感じていますので、定期的なトップ面接を勧めています。短い時間で良いと思うので、実施していただきたいものです。普段気がつかなかった【経営課題】が見つかったり、離職率が低下したりと、色々な効果は実感しています。

 野中郁次郎先生は、【ミドルアップダウン】といった組織運営方法について説明をしていますが、関心のある方は『知識創造の経営』日本経済新聞社から出版されていますので、ご参考になさってください。