トヨタ自動車が来年春から、人事評価を全面的に反映させる新たな定期昇給制度を導入するという記事が有りました。
推測ですが、現在の給与体系は基本給の構成の中に【年齢給・勤続給】が設定されているものと考えられます。どうゆうことかと言いますと、年齢加算又は勤続加算によって毎年の定期昇給(ベアは別)によって一定額は底上げがなされることになります。従って、定期昇給金額で0円の社員がいないことになります。
私たち賃金総研グループでは、20数年前から基本給から【年齢給・勤続給】を排し、100%実力給とした給与体系を提案してきています。当然ですが、定期昇給金額が0円の社員も発生します。
そこで、考慮しなければならないことの一つは、定期昇給の根拠となる評価基準を明確にすることです。目標達成度・個人業績・職務能力・役割等様々評価軸をどうように組合わせるのか、またウエイト調整はどうするのか?といったような問題を解決しなければいけません。
もう一つは、人事考課制度運用にあたっての公平性の確保です。トヨタは、その布石として昨年360度評価を導入したのでしょうか?
ただし、評価される社員に不満が出ないように運用することが課題だと思います。
しばらくは、トヨタの動向に注目したいです。