以前『聞く力』阿川佐和子著がミリオンセラーになったという話題を書き込みましたが、本の紹介に『分かりますは、安易に言わない』と書いてありました。どういうことなのか!気になっていたので、年末年始に本を取寄せて読んでみました。
阿川さんが週刊誌の対談インタビューを続けるなかで気付いたことを【35のテーマ】にして本にまとめたものですが、有名人のインタビューの裏話があったりと、ナカナカ面白い内容です。
私が気になっていた『分かります、と安易に言わない』ということについては、要約すると次のように書いています。
『よく人は、あなたの気持はよくわかる、と言いますが、他人の気持ちがそう簡単にわかるはずはない。だから人に対して、わかる、わかると安易に言うものではありません。そして、わかる、わかると言うような人をたやすく信用してはいけません』
阿川さんが学生時代に恩師に言われた言葉なのだそうですが、900回のインタビューを重ねるうちに次のように考えるようになったそうです。
『わかる、わかる』は、そもそも親切心から発せられる言葉に違いありません。でも、言い方を少し間違えると、あるいは安易に使うと、ときに傲慢と受け止められることがあります。相手の話を聞きながら『ああ、わかるわかる』と思うことは確かにありますが、その瞬間『本当にわかっているのか、君は?』と自分に問いかける作業も、同時にするよう心がけています。
少し、わかったような、わからないような!