《チャレンジ目標》

 人事考課制度を構築・運用する際に、目標管理制度を柱としていますが、この目標については《チャレンジ目標計画書》として落とし込んで頂いております。チャレンジ目標の設定の際には、【できる目標】と【挑戦的な目標】というような言葉で表現をしていますが、これがナカナカ社員の方々に伝わりにくいのです。
 目標管理の意義については改めて説明をする必要もないかと思いますが、私は大きく二つと考えています。
【そのⅠ】
 組織としての方向性(ベクトル)を合わせること。何を頑張ったら良いのかを社員に示すこと。
【そのⅡ】
 ピーターの法則によると、人は目標が無いとエネルギーが出ない。やる気とか、モチベーションのダウンに抵抗する為には目標設定が重要なポイントになる。
 活力あるイキイキとした組織を創造する為の一つの手法としては、目標管理制度の運用は有効だと考えています。

 そこで、【挑戦的な目標】ということにふれていきますが、まず【できる目標】の問題点は、『自分で目標設定時に既に出来ると思っている内容ですから、達成感が薄い』ということです。あるコーチングの会社では、『現実的で、ほどほどで、無難な目標は人をダメにする』と言ってます。私も、初めて聞いた時は衝撃的でした。
 実際の現場では、挑戦的な目標を設定することに対して多少のためらいを感じる社員の方々がいるのも事実ですが、ためらう理由としては、評価が下がることと失敗を恐れていることの二点に集約できると思います。
 評価が下がるという問題に対しては、挑戦度の係数を使用することで解決できると思いますが、失敗を恐れる雰囲気は組織全体で変えていく必要があるでしょう。
 失敗したということは、挑戦したということであって評価されるべきであり、失敗から何を学ぶかといったような建設的な組織カルチャーにしたいものです。