古くから日本では賞与の支給に際して、(基本給×○ヵ月)といった計算式で支給されるケースが多いですね。おそらく年功給的な考え方が根付いている影響だと思いますし、未だに多くの組織で、基本給連動型の賞与が見受けられます。
仮に賞与を短期的な業績(決算単位)や人事考課(半期)に基づき支給されるものであるとするならば、成果を出している若手の社員の賞与がベテランの主任さんより多くなって然るべきと考えるのですが、基本給連動型賞与では通常はベテラン主任さんの基本給が高いですから、頑張った若手社員は追い越すことができません。こうしたおかしなことが発生してしまうのです。
このような問題を回避する方法は非常にシンプルです。ただ、基本給との連動をやめることです。そのうえで、自社にとって理想と考える賞与の配分ルールを設定すればいいのです。
弊社では、等級と個人の成績による(成績別配点表)ポイント式賞与を提案しております。一部基本給と連動させたり、部門業績を勘案したりとフレキシブルな対応が可能です。賞与を計算する際に基本給と連動させなければならない理由は何一つありません。むしろ実際の貢献度と一致しない基本給と連動させる方が弊害が多いのです。