《ビジネスプロセスのリエンジニアリング》

※複数の仕事を一つにまとめる

 リエンジ二アリング後のビジネスプロセスに見られる最も基本的な共通の特徴は、組み立てラインがなくなり、以前にはそれぞれ別々に分かれていた仕事や業務が統合され、一つにまとめられるということである。ある企業では、販売から製品の備え付けまでの五つの仕事を別々の部署に属するスペシャリストがそれぞれ行っていた。しかし、このプロセスでは何回も引き継ぎをしなくてはならず、失敗や誤解が避けられなかった。なぜなら、このプロセス全体に関する責任や知識を持つ人がいなかった。顧客が苦情を訴えるために電話しても、誰も対応できなかったのである。
 このプロセスをリエンジニアリングするにあたり、いくつかの仕事をまとめて、一人に責任をもってやらせることにし、『顧客サービス担当』
とした。この担当者はプロセス全体を取り仕切り、顧客との接点の役割も果たした。長いプロセスのステップすべてを一つにまとめることが常に可能であるわけではないが、仮にプロセスが統合されれば、その管理費用も削減する。
 プロセスに要する時間やコストを常に削減するための革新的、創造的な方法を考えるように彼らは奨励される。また、管理が簡単になることも統合されたプロセスのもたらすもう一つの利点である。  “リエンジニアリング革命”より

 財務指標である間接費とか管理費を見直すヒントがあるように感じます。