最近“見える化”について考えています。10年以上前に“可視化”という言葉を使って社内研修を実施するため色々と学習をしました。当時の資料を改めて確認すると“見える化”ではなくて【見せる化】であることに気がつきました。見せるための工夫とか意図が大切であるということを教えてくれています。
頭の体操の著者“多湖 輝”の本に興味深い記述がありましたので、ご案内します。
好奇心さえあれば見えないものを見ることができる。例えば街頭で人だかりがしていれば『なんだろう』と興味をそそられる。これが好奇心だ。
近づいていくと若い人が集まっていて、中で一人のミュージシャンがギターを弾きながら歌っている。
私には若い人の歌はよくわからないが『大勢の人を引き付ける魅力があるのだろう』と想像がつく。
ストリート・ミュージシャンというのだそうだが、集まる人の数によってミュージシャンの実力をうかがい知ることができる。つまり人だかりの多さという目に見えるもので、ミュージシャンの実力という見えないものを推し測ったわけだ。
もう一つ同じような例を出せば、街を歩いていてラーメン屋さんの前に行列ができているのを見れば『わざわざ並んでまで食べたいほど美味しい味のラーメンなのだろう』とわかるだろう。
このときは、ラーメンの味という見えないものを、行列の長さという目に見えるものに置き換えて見ていることになる。