あるデパートでの微笑ましいエピソードです。
七十代くらいの女性が『うちのお父ちゃんに、とっくりセーターが欲しいんだけど、どこにある?』と店員に尋ねました。
若い店員は『タートルネックのセーターですね』と返事をしています。そこに、ベテランの店員が間に入り『とっくりセーターでございますね。どうぞこちらです』と案内に立ちました。
そして『とっくりセーターは暖かいから、ご主人様も喜ばれるでしょう』と、最後まで『とっくりセーター』とお客様に合わせていました。
ベテラン店員は、正しい呼び方より、相手に合わせる方を選んで接客したのでした。きっとその女性も、気持ちよく買い物をすることができたでしょう。
私たちも、時と場合に応じて、相手に合わせる配慮をしたいものです。
ちなみに『とっくりセーター』とは、日本酒などを入れる徳利に形が似ていることから、かつて呼ばれていた呼び方です。
※ 職場の教養から