コーチング」カテゴリーアーカイブ

《快適ゾーンという壁》

 人は、頭の中に《快適ゾーン》というイメージを持っています。この《快適ゾーン》という壁が、人の能力発揮を制限していますが、セルフチェックリストをご案内しますので、まずは確認をしてみてください。

 【快適ゾーンチェック項目】
1 自分の仕事領域は何としても自分だけで守りたい
2 過去の栄光が忘れられない
3 自分の常識は絶対である
4 変化に対する情報にうとい
5 何も考えなくても毎日過ごせる
6 目的を忘れて他のことをことをしてしまう
7 自分の責任の範囲でしか仕事をとらえない
8 現状の仕事のやり方がベストだと思っている
9 変革という言葉に恐れを感じる
10 仕事の流れや方法にあまり疑問を持ったことがない

 以上の質問項目に5以上“はい”に該当するようだと、要注意かもしれません。

《勝つ意思》

 コーチングでは、【自己イメージ】とか【ビリーフ】という表現をしますが、《勝つ意思》についてのコメントを紹介します。

 負けと思えば、負け、勇気がなければ何もできない。本当は勝ちたいが、勝てないのではないかと思えば、まず失敗。
 負けるかもしれないと思えば、負けたも同じ。この世の中、成功は意思の力で始まる。すべては、気の持ちよう。
 一歩も走らぬうちに競争に負ける人が多い。働き始める前に、倒れてしまう臆病者も多い。
 考えを大きく持てば、行為も大きくなる。小さく考えると人に遅れる。『自分にはできるし、やってみせる』と考えよう。すべては気の持ちよう。
 自分が人に劣ると考えれば、本当に劣ってしまう。高く昇るには意識も高く。栄光を勝ち得るには、自分に自分に自信を持つこと。
 人生の勝者は必ずしもより強い者、より速い人とは限らない。ただ、遅かれ早かれ勝つ者は、自分が『勝てると思う人』である。

《ポジティブ・ネガティブ・認知について》

 今日は、出来事の捉え方【認知】につてい考えてみたいと思います。
 人生には、良いように見えることや悪いように見えることが起こります。
 その出来事を悪いことだと捉えるとマイナス思考【ネガティブ】となります。その逆をプラス思考【ポジティブ】といい、『それならば出来事を良いことだと捉えればよいのだ』と思いますが、あなたはどうのように考えますか。最近は、『ポジティブ思考』がもてはやされていますが、無理にプラス思考【ポジティブ】が良いことだと思わなくてもいいのではないでしょうか。
 元来、物事・出来事というものは【ニュートラル】なものなのです。私たちが勝手にその時々、それぞれの判断を下して【認知】いるのです。
 悪いことが起こったといっては嘆き、良いことがあったといってはラッキーだと喜びます。しかし、これらの出来事を並べてみて、一連の動きとしてみると、一つひとつのことに一喜一憂して、振り回されることはないことがわかります。
 例えば『人間万事塞翁が馬』という話がありますね。
 “塞翁が馬”とは、自分が飼っていた馬が逃げてしまい、不運を嘆いていた。すると、しばらくしてその馬が他の馬を連れて帰ってきて『なんと運の良いことだ』と喜んだ。
 しかし、今度はその馬から落ちて骨折していまい、また何と運の悪いことだと嘆いた。が、ケガのおかげで兵士として戦場に行くことをまぬがれた。
 こうしてみると、出来事をプラスやマイナスで捉えるのではなく『ただ、こうゆうことがあった』とあまのままに捉える。【ニュートラル】な捉え方があってもよいのではないか、ということに気づきます。

《人生相談の記事より》

 人生相談の記事に次のようなものがありました。

 【大学合格後、やる気が出ない】 千葉県 J子
 この春大学に入学した女子です。昨年秋に指定校推薦で大学合格が決まってから、勉強に対するやる気や集中力がなくなってしまいました。
 合格するまでは目標に向かってこつこつと勉強を続けてきたのに、合格後は糸がプツンと切れたようにやる気を失い、だらける癖がついてしまいました。その後、卒業するまでは部活動もないし、友達は一般受験だったので、一緒に遊ぶこともできませんでした。
 入学したのは、医療系の資格を目指す大学です。資格取得に向かって勉強しなくてはと思っているのですが、なかなか行動に移せません。
 今の私には、毎日勉強する以外に予定がなく、生活にメリハリがないのが、やる気の出ない原因だと思います。でも、こうゆう時にどうやって気分転換をすれば、また効率よく勉強勉強できるようになるのか、よくわかりません。夜もいろいろ考えてしまって良く眠れず、自分が嫌になります。

 この相談に対する回答もあるのですが、今回は以前新聞に投稿のあった記事から御案内します。

【五月病防止】
 私が就職した時、新人担当の先輩から、『三ヶ月ごとに仕事の目標を立ててみて』とアドバイスされました。証券会社の営業担当だった私は、自分が扱う商品の知識を七月まで習得することを最初の目標にしました。
 ポイントは達成できそうな目標を選ぶこと。肩ひじ張らずに取り組めば、【五月病】にもなりません。その後も先輩のセールストークを自分のものにする、お客さんの顔を覚える、などを目標にしました。
 自然と会社にも慣れ、気づいたら自分が新人を迎える時期になっていました。

 二つの新聞の投稿を起債してみましたが、【目標を持つことの大切さ】が良く理解できます。

《人材開発から習慣を変える》

 前回は、自分自身の潜在能力の発揮を制限している、【メンタルブロック】について書いてみました。今日は、メンタルブロックの一つである《習慣》についてフランクリン・コヴィー博士の『七つの習慣』からご案内します。
 
 習慣を変えるには、何度も繰り返して身につけることが必要です。反応する前に次のようなことを試みてください。
※誰かの言葉に腹が立ったら、にっこり笑顔で返してみましょう。
※今日一日、自分の言葉にじっくりと耳を傾けてみましょう。
※今まで勇気がなくてできなかったことを今日実行してみましょう。
※付箋やメモなどに『私の気持ちを、○○○には決めさせない』と書いてみましょう。
※親や友人、同僚や上司と喧嘩したら、自分から先に謝るようにしましょう。
※いつも気になっていて自分ではどうにもならないことがあるなら、すぐに頭から追い出しましょう。
※怒る前に心の停止ボタンを押すようにしましょう。
※『私の一番不健康な習慣は???』それを何とか変えると決意してください。

 習慣を変えるには、四~六週程度の時間を必要とする、と言われています。習慣づくまで繰り返すことが大切です。

《引き続き快適ゾーン》

 あなたは、普段次のような言葉を耳にしたことはありませんか。
※うちの会社は小さいから何をやってもダメ
※人手が足りない
※私にはそんな知識もスキルもない
※社長がダメだから、社員もダメなんだ
※世の中上手くいく人は最初から決まっている
※自分の学歴じゃこの仕事が限界だ
※人脈もコネもないから何もできない
※あの人がうらやましい。あの地位があれば何だってできる

 どうでしょう?まさかあなたは言っていないですよね!これは、物事に対する捉え方、考え方を示しています。いわゆる認知の仕方です。そして、本人は大真面目で本当のことを言っているつもりかもしれませんが、どれも不正確で不完全です。
 このような、物事の見方、考え方、観点、判断基準【認知】に気をつけなければいけません。上記のような誤った認知を持っていると、自分で限界をつくってしまうことになってしまいます。≪快適ゾーンの中に閉じこもってしまいます≫『自分には出来ない』と思い込んでいる人が、何かを達成することができるでしようか。
 認知とは、メガネのようなもの。レンズを通して周囲を見る限り、見るものすべてに最初から【思い込み】というフィルターがかかっています。
 あなたは、会社に対して、お客様に対して、友人に対して、すでにさまざまな思い込みをしている可能性があります。『あの人はこうゆう人だ』という考えを『本当にそうだろうか?』と疑ってみてください。意外な気づきがあるかもしれません。

 過去に成功しているが故に失敗する・・・・・・というパラドックス
 過去の成功体験からの脱却・・・・・・・・・・アンラーニング

《快適ゾーンに戻るな》

 人は皆自分の中に【快適ゾーン】という領域を持っていることを書きました。時として【快適ゾーン】は、自分自身の能力の発揮を制限しブロックしてしまいます。快適ゾーンから外れた時に、『困難なことをやるべきではない』 『新しい仕事を探すべきではない』等と囁き、新たな課題に挑戦しないですむもっともな理由・言い訳を自分自身でつくりだし、元の居心地の良い場所【快適ゾーン】に引き戻そうとします。これは、自分の思い込みがそうさせているだけのことで、本来は新しい課題に挑戦したほうがいいに決まっています。
 しかし、こういう場合は新しい課題に取組んでも、強い思い込みが働いていますから、良い結果が生み出されることはありません。『ほら、やっぱりダメじゃないか。だから、最初からやめたほうがいいといったんだ』という結論に落ち着くことが目に見えています。

 では、どうすればいいのでしょうか。
 しつこいですが、アファメーションよるイメージ化とビジュアライゼーションの方法によって、快適ゾーンを拡げ、あなた自身の基準を高めていくことができるのです。イメージ化とビジュアライゼーションを正しく使うことを身につければ、これは誰にでも実現可能なことです。快適ゾーンを継続的に拡げていけば、つねにクリエイティブに物事を考えることができるようになり、同時に、リラックスして自由な動きができるようになるのです。
 アファメーションのポイントは、≪未来に起きて欲しいことを現在形で語る≫ことでした。

《快適ゾーンは能力発揮を制限する》

 あなたの快適ゾーンは、パフォーマンスを限定し、その結果としての未来を限定します。快適ゾーンは、私たちの潜在能力の発揮に限界をもうけているのです。
快適ゾーンが人間にどのような作用をもたらすかを考えてみましょう。自分が快適ゾーンから外れていると感じた時は、落ち着かない気持ちになります。これが原因で、人は何かにつけて失敗をするようになります。例えば、つまづく、机のものを落とす、コーヒーをこぼす等です。面接の準備をすっかり整えて、話す内容を練習していたにもかかわらず、いざその場になると、話そうとしていたことがまったく思い浮かばなくなるなどもそうです。
 快適ゾーンの外にいると、自分の記憶から情報を引き出すことすら出来なくなるという典型的な例といえます。また、快適ゾーンの外にいると、情報のインプットも遮断されます。何かを指示されたり、説明を受けたりしても、その内容をきちんと受け取れなくなるのです。
 こうした快適ゾーンの作用は、人間の自己制限機能の働きをします。自分の快適ゾーンを拡大しようとして挑戦しますが、こんなふうに囁きます。『居心地の良い場所、元の快適ゾーンに戻ったら』と・・・・・・・。つまり、人は、自分が緊張や不安を感じることなく自然に行動できる範囲=快適ゾーンの中に納まるように、無意識のレベルで自己制限機能を働かせているということです。
 快適ゾーンの存在は、あなたの潜在能力を解放する足かせになっています。快適ゾーンに制約されている限り、あなたはその範囲の中でしか能力を発揮することができない、ということになります。
 こうした自己制限機能に制約されずに自分を高めるには、自分自身に対する想定や期待のレベルを上げていくことが必要です。そのための有効な方法が、アファメーションと思い込み【セルフトーク】のコントロールです。理想・望ましい状態のイメージ化とビジュアライゼーションがポイントです。

《思い込みとプラシーボ効果》

 今日は、『生きがいの本質』 飯田史彦著より御紹介します。飯田先生の本は、『生きがいの創造』 『ブレークスルー思考』 『ソウルメイト』等数冊読ませていただきました。経営学者として従来の視点とは異なるアプローチをしています。大変興味深いです。

 24歳の体格のいい男性が入院してきた。彼は数年前に交通事故で、むち打ち症になって以来、しばしば激しい頭痛に見舞われるようになった。最初は一般的な鎮痛剤を使用していたが、それでは効かなくなり、しまいには、モルヒネ様の鎮痛剤を注射しないと治まらなくなっていた。その痛みはかなり激しく、1日に十本以上の注射をすることもまれではなかった。
当然、何度となくCTやМRI、脳波等の検査をしたが、はっきりした異常を発見することはできず、そのため心療内科に紹介となった患者さんである。
 彼の場合、頭痛が起こると、頭を抱え込み、一言もしゃべれなくなり、動けなくなる。ただひたすら苦悶に表情を歪める。痛みのためか、意識もやや朦朧としてくることもあるという。やっとの思いで注射をしてほしいというのであるが、ある時、『いつもの強い痛み止めの注射を打ちますよ』と言いながら、生理食塩水を注射した。もちろん、生理食塩水に鎮痛効果はない。ところが、驚いたことに、痛み止めを打った時と同様、痛みは少しずつ軽減し、20分ほどで完全に消失したのだ。以来、彼に対しては痛み止めの注射は使用していない。
 こんなふうに、薬理的には症状の軽減がまったく期待できないような製剤【プラシーボ】を使って、何らかの効果が見られることを、《プラシーボ効果》という。この患者さんも明らかに生理食塩水というプラシーボに反応している。
頭痛が取れるという現実に心理的作用が関与していることは間違いない。どのようなメカニズムで頭痛が軽減するかはわからないが、生理食塩水というプラシーボが、その人の持つ『心の治癒力』をうまく引き出すきっかけとなり、その結果、頭痛の症状が良くなったのではないかと考えている。
 もちろんすべての病気を『心の治癒力』で治せるなどという無謀なことを言うつもりはないが、人の心には本来、身体症状や病気を癒す力が存在しており、それをうまく引き出すことさえできれば、症状や病気を軽減、治癒させることが可能であり、一般的な治療と併用することで、より一層治療効果を上げることができるのではないだるうか。

《潜在意識と思い込み》

 『イメージトレーニング』という言葉は、スポーツの世界では良く耳にする言葉ですが、潜在意識との関連性について考えてみたいと思います。
 私たちは、『イメージトレーニング』を繰り返していると、実際にそういう場面に向き合った時にスムーズに行動することができます。
 『イメージトレーニング』をうまく行うコツは、『自分にはそれができる』と信じて、潜在意識のレベルまで、そのパターンを刷り込む(プログラム)ことです。そして、無心に繰り返すことが、トレーニングの効果を強化します。
 子供が大人を真似る時のことを考えてみてください。例えば、好きなスポーツ選手や歌手を真似る時でもよいでしょう。好きな選手や歌手の真似をする子供たちは、すっかりその人物になりきっています。そして、そのような物まね遊びがスポーツや歌の上達に結びつくこともしばしばです。
 少し異なる事例では、アメリカのバスケットボールチームの例があります。【Aチーム】【Bチーム】【Cチーム】と三つのグループに分けて、二週間フリースローの練習を実践するAチーム・二週間フリースローが綺麗な放物線を描いて見事リングに入っているところをイメージするBチーム・二週間まったく練習をしないCチームで実験したところ、結果は、練習をしなかったチームの成果を0%とした場合、実践したAチームは24%の改善、イメージトレーニングを行ったBチームの改善率23%だったそうです。実に興味深いです。

 私たちの脳には、『自分がイメージしているような存在になる』しくみが備わっているのです。良かれ悪しかれ、潜在意識にはそのような絶大な影響力があります。
 良いイメージ、思い込みを持つことが大切なのも、そのためです。
 そもそも人間は、イメージ出来ないものを目指すことはできません。そこで、成功への近道は、なりたい自分になった状態、達成したい目標を達成した状態を具体的にイメージすることです。理想・望ましい状態を現在形で語るのです。

 あなたには、具体的な目標はあるでしょうか?