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《ミラサポ 支援事業》

 昨年九月からスタートした、中小企業庁の支援事業(ミラサポ)が一旦二月で終了しました。新たに新年度から再スタートをするみたいですが、弊社ではこの期間内で中小企業12社延べ36回の経営相談に応じました。

 医療・福祉法人のお客様が多い中で、久しぶりに一般企業の《経営戦略》《経営計画》《目標管理》《人事考課制度》に集中して相談業務を実施しました。
 
 私が感じた中小企業の経営課題は二つあります。
 一つは“事業承継”です。特に中小企業の場合は、同族支配の会社が多いですから『親から子への』事業の承継が事業永続の為の重要なファクターになっています。30年前に会計事務所で修業していた当時の事業承継では、高くなった自社株をいかに評価減して次世代に引き継ぐか!が大きなマーケットになっていました。当時は自社株の評価減の為に子会社を五つも設立して自社株を現物出資する、といったような手法がよく採用されていました。なつかしいです。
 いま一つは、いかにして“売上”を確保するか!です。物が売れない時代になっていることを痛切に感じます。40年前、学校の授業で“マス・マーケティング”のことを教授がよく話していたことを記憶しています。当時の課題は、いかに安く・たくさん生産するか!でした。造って、並べておけば売れた良き時代です。

 今回支援事業を実施して、私が学んだことは【競争から共生へ】【本物の商品・サービスの提供を】ということです。
 しばらく、考え続けなければならないテーマが見つかったような気がします。

《ちょっと、一人ごと》

 最近“あれっ”と思ったこと!

 老人福祉施設経営のお客様と御縁がてきて十年以上が過ぎました。この間私は三十法人程の人事制度構築と職員教育の仕事をお客様と一緒になって考え・悩み・業務を進めてきました。上手くいったり・つまづいたりと試行錯誤が続いています。失敗から学ぶことが重要だということにも気づきました。

 そこで、最近“あれっ”と思ったことは、≪老人福祉施設の待機者のことです≫
 話を聞くと、殆どの施設で入所定員数の倍以上の待機者がいるということです。全国に4千カ所の老人福祉施設があって、仮に平均百人の定員だとすると待機者は、八十万人になります。

 老人福祉施設に入所出きないで困っている高齢者がたくさんいるということが現実です。
 今、老人福祉施設は利用者に対する職員の数(配置基準)、個室ユニットケア、拘束禁止等サービスのクオリティーを高めるべく努力しています。取組事態は素晴らしいことなのですが、一方で入所できない高齢者がたくさんいて困っているということも事実です。
 あえて提案をすれば、職員の配置基準を緩めて大部屋方式にし、危険な場合には拘束も実施することで入所定員数を増やす。施設では必要最低限のサービスの提供(三大介護と安全)に限定する。利用料金も当然減額する。
 
 以上のような事にチャレンジするだけで、多くの困っている人々が救われるような気がします。
 こう考えるのは私だけでしょうか。

《アスペルガ―症候群》

 次の文を読んで、問に答えなさい。

 一郎さんと花子さんは、味がよいことで評判の高級レストランに入りました。ところがレストランは人でいっぱい、なかなかボーイさんが注文を取りに来ません。
 30分くらい待たされてやっとボーイさんがやってきました。ところがこのボーイさんは態度が悪く、30分も待たせたのに、まったく詫びる気配もありません。
 一郎さんはボーイさんに言いました。

『ふーん、さすがは高級レストランだね』

 それでは、質問です。

※最後の言葉を言った一郎さんの気持ちは次のどれでしょう。
①待たせてもあやまらないボーイの態度に感心した。
②高級レストランらしいボーイのふるまいをほめた。
③ボーイさんの態度に腹を立てた。

 なんでこんなものが問題になるのか?と思われるだろう。正解は当然③だ。ところがアスペルガ―症候群の人には、①や②を選んでしまう人がいるのだ。それは、アスペルガ―症候群の人は、言葉とその言葉が運ぶ感情を認知することが苦手だからだ。
 アスペルガ―症候群の人は、対人的認知機能に問題があるので他人の気持ち、感情を理解するのがうまくできない。

 研修を実施していると『我社にもアスペルガ―らしき社員がいます』といったことを耳にします。
 複数の仕事を言いつけるとパニックになってしまうので、ひとつ終了したら新たに与えるという配慮が必要なのかもしれません。
 三月四月は、新しい人材が入社する時期です。個々人にあわせた対応も必要です。

《記憶の性質》

 年齢を重ねるごとに、記憶力が悪くなったと嘆く人は多いでしょう。
 
 それでも、絶対に忘れてはいけないことは、記憶に刻み込まなくてはなりません。その対処方法は、記憶を繰り返すことから始まります。
 
 ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスは、何の脈絡もない言葉を覚えた場合、どのくらい記憶しているのか、若年層に向けて実験をしました。
 
 結果は、実験の二十分後には覚えたことの42%を忘れ、1時間後には56%、1日後には74%、1週間後には77%、1ヶ月後には79%を忘れてしまうというものでした。
 
 この結果から学ぶべきことは、若年層であっても人は忘れる性質があるということです。大切な事柄も、繰り返し思い出すことで記憶に刻まれます。記憶力の良い人は、無意識のうちにこの行為をしているのでしょう。
 
 体力など、年齢を重ねることで衰える機能はあります。しかし、記憶をはじめ、繰り返す努力を重ねることで、克服できる機能もあるのです。
 
 職場の教養 1月号より
  

《セミナーを終えて》

 1月20日は、仙台アエルの特別会議室で“新春セミナー”を開催しました。当日は、社会福祉法人常盤福祉会の黒田理事長・大沼事務局長・渡邊課長様の3人から講義を頂きました。法人の本部の業務、人材育成の取組について2時間弱のお話だったのですが、参加者の方々も熱心に聞いておられました。
  
 講師の皆さま、ご参加頂きました方々に心より感謝申し上げます。

《永遠のゼロ》

 470万部を超える大ベストセラー小説『永遠の0』が上映されていますが、久しぶりに映画館で鑑賞してきました。レイトショウなので1200円。画面の大きさ、お腹に響く音量はさすがにテレビではあじわうことができませんね。感動して帰ってきました。

 御存知とは思いますが、太平洋戦争で特攻隊員として出撃し国のために命を捧げるという物語なのですが、V6の岡田准一が好演です。
 『生きて帰りたい』と何度も妻と長女の白黒写真を握り締め口にします。“うるうるきます”
 
 太平洋戦争を分析した『失敗の本質』野中郁次郎著でもふれていますが、アメリカとの圧倒的な物資の差と情報収集能力の差によって最初から勝敗は決まっていたように感じます。日本軍の暗号は早くに解読されており、作戦・戦略は筒抜け状態だったようです。敗戦が濃厚になるにつれて“特攻作戦”が実行されることになるわけですが、実に数千人の若者の命が失われています。

 争いにより何かを奪い合うことが未だに世界各地でおきています。残念なことです。
 
 岡田准一が演じた宮部久蔵は当時26歳でした。特攻隊員として出撃した多くは二十歳前後の若者でした。
 今日は成人の日ですね、感慨深いです。

《今日から仕事始め》

 多くの事業所は年末年始の休みも終わって、今日から新年の仕事をスタートしていることと思います。休みで緩んだ身体と頭が元に戻るまで多少の時間が必要かもしれません。
 
 休み中は、テレビも色々な番組を放送していましたが、1月5日の夜“のぼうの城”という映画を放送していました。明日から仕事だナ!と考えながら見ていましたが、ナカナカ興味深い場面が何ヶ所かありました。
 一つは動機づけについてです。一見“でくのぼう”にみえる殿様の人心術?一般的にはモチベーションというのでしょうけど、実に上手なんです。特に農民との関係ですが、通常は権力を持つ者がトップダウンで指示・命令をするといったスタイルになるのだと思います。しかし、“でくのぼう様”と農民の距離が近いのです。近いということはコミュニケーションが良くとれています。農民が本気で殿様のために尽くしてくれます。
 『好き』という感情が強い動機になっていると感じました。
 
 いま一つは、『情報は隠そうとするから漏れるのだ』という言葉です。“でくのぼう様”は、隠すのではなくて状況を丁寧に説明をして理解してもらうよう努めていました。昨年話題になった“秘密保護法”について、ちょっと考えさせられました。

 今年も、組織活動について考えていきたいと思います。

《良いお年を迎えて下さい》

 今年も残すところ少しとなりました。思いつくままに色んなことを書いてきましたが、私が関心があることは“組織運営”についてです。
 組織運営に関係があると思われること《経営戦略》《目標管理》《評価制度》《モチベーション》《行動心理》《NLP》《コーチング》等々、自分の考えを整理する機会にしながらのつぶやきでした。
 読んで頂いた方々に心から感謝申し上げます。

 来年も積極的に書いていきたいと思いますので、宜しくお願い致します。
 それでは、良いお年をお迎え下さい。

《認知症》

 医療・福祉の現場で職員の方々と研修や目標面接といった場面でコミュニケーションをとることがありますが、最近強く感じるのは認知症利用者の対応に日々悩んでいるということです。騒いだり、徘徊したり、家に帰りたがったりと不穏な行動に職員は振り回されているようですが、未だ的確な対応や薬が無いような状況です。言葉が通じない利用者の『本当の気持ち』をどのようにして察知したらいいのかを議論したりしていますが、ナカナカこれといった妙案がみつかりません。

 埼玉県の沢本照子さん(59歳)の投稿です
《認知症6年 素直で元気な母》
 母が認知症になって6年が過ぎた。毎日いろんなことがある。
 一緒に買い物に行き、ニンジンを買わなきゃと母に話すと、ここにあるよ、とタラコを指さす。自分がタラコ好きだから買おうとしているのか、本当にニンジンに見えたのか。
 認知症になる前は、自分の分まで『食べなさい』と私にくれたが、今は違う。好きな食べ物が出ると、『これ一人で食べられるよ』と言って、本当に一人で食べてしまう。素直な自分になっている母を見ると、私はとても幸せな気持ちになる。
 ある時、一緒にケーキを食べようとお茶の支度をいる間に、一人でケーキを食べてしまった。もう、おなかいっぱいの満面の笑みだ。
 そんなにケーキが好きだったのね。11月のお誕生日で米寿を迎えるので、大きなケーキでお祝いしましょう。天国のお父さん、さみしいだろうけど、まだ母は元気だから、もう少し待って下さいね。

 肉親との関係だからでしょうか?なんだか余裕を感じます。

《発達障害!》

 読売新聞の記事から

 中学二年のA君は、発達障害がある男子生徒だ。他人の気持ちを推察するのが苦手で、級友とトラブルになることもしばしば。先日も机から消しゴムを落としたのに気づかずに、好意で拾った生徒に『お前か、俺の消しゴムを取ったやつは!』とくってかかる一幕があった。
 放課後、二人きりで話をした。『君は誰かの消しゴムを好意で拾ったことはあるか』と尋ねると、A君は『ないです』と素っ気ない。『じゃあ、そこにある消しゴムを拾ってくれるか』そう言って、事前に床に置いた消しゴムを指した。
 彼が消しゴムを拾い、私に手渡そうとした瞬間『その消しゴムを取ったのは君か!』と鋭い口調で問いただした。驚いた表情を浮かべた彼に『君がしたことを知ってほしかったんだ』と話し、親切心で消しゴムを拾ってあげた生徒の思いやりを丁寧に説明した。

 最近人事管理の相談のなかに似たような事例を耳にするようになりました。読売新聞の記事の内容は中学生の例ですが、組織で仕事をする社会人の中にも同じような事例があるということです。入社試験をパスしてくるわけですから、知識の面は大丈夫なのです。常識的な事やコミュニケーションに問題があったりするのでしょうが、教育システムや家庭環境に問題があるかもしれません。
 今、組織には多様化する社員のへの対応、教育が求められているような気がします。