目標」カテゴリーアーカイブ

《M・B・O コーチ》

 目標管理(M・B・O)は、組織の経営計画目標を実現する為に、社員一人ひとりが能力開発目標と業務目標を明確に定め、そのプロセスを上司と部下が協議し創意工夫をすることで目標達成を積極的に実践することです。

 目標設定時の留意点
①上位目標と連動していること
②目標のウエイト付け、優先順位の設定
③挑戦的なものになっているかの確認
④実行計画書はできているか
⑤到達度が確認できるようになっているか
⑥結果指標とプロセス指標

 評価時の留意点
①着眼点に基づき評価しているか
②予定通り・計画通りでレベル3
③自己評価・上司評価のギャップを説明できるか

 フィードバック面接時留意点
①説得ではなく、納得感を高める
②ギャップの説明をしたか
③次期の課題の確認、期待することを伝えたか

 年上の部下・無口な部下等状況にあわせた対応が大切になりますが、制度を中心となって運用・指導する人材、《M・B・Oコーチ》の養成が急務だと考えています。

《目標志向であること》

 目標管理制度(M・B・O)の提案・運用指導の際に素朴な質問を受けることがあります。
 それは『何故、目標を持って仕事に臨む必要があるのですか?』といったような内容です。当初は、目標を持つことの意味等考えることもなく制度を勧めていたものですから、戸惑ったりもしました。あれから十数年の月日が経ち、私なりに次のようにまとめています。

①組織として進むべき方向が必要であること。(ベクトルを合わせる)
 正しいか、誤りであるかは別として目標は必要である。
②殻を破ったり、マンネリを打破する為にはチャレンジングな目標が必要である。
 成長のための道具と考える。
③目標設定によって達成プロセスを考えるようになる。
 考える組織の第一ステップ。
④人も組織もテレオロジカルな生きものである。
 目標を設定して、それに向かっていく生きもの。

 悩み・考えているわりには、少ないような気もしますが、現在はこんな感じです。
 いずれにしても、個人も組織も前に進んでいくためには到達点が必要なのだと思います。この到達点がハッキリと明確にイメージできる人は、確実により早くそこに到達するわけです。

 個人目標・組織目標を時々確認してみたいものです。  

《M・B・O (目標管理)》

人事考課制度を設計・提案する際に弊社では、目標評価についても30%~50%のウエイトで評価項目に組み込みますが、セミナーにお出でになられた方々のお話を聞くと、目標評価の組み込まれていない人事考課制度を運用しているというところが結構あって驚かされます。

確かに『目標管理制度』を運用するのは難しい面があります。
①目標設定(組織目標)
②目標設定(チーム目標)
③目標設定(個人目標)
④目標面接(すり合わせ)
⑤中間面接(進捗確認)
⑥自己評価
⑦上司評価
⑧フィードバック

プロセスを時系列に書き出しただけでもかなりの労力と脳力を使います。目標設定も個人に三つ程度要求しますと、現場から悲鳴が出でくる場合がありますが、上長が丁寧に説明して納得して頂くことで解消されていきます。もし、現場からの不満が多かったり、納得してもらえないとするならば、それば上長に問題があるのだと私は感じています。
組織力の一つは、職員一人一人が自ら考えて行動する力だと思います。そういった意味では『目標管理制度』の運用は極めて効果のある仕組みではないでしょうか!
中長期にわたる努力の積み重ねが、大きな組織力の差になるのだと思います。

《一年の計は元旦にあり》

 新年明けましておめでとうございます。
 今年も宜しくお願い申し上げます。

 年が明け早くも4日になりました。今更ですが“時の経つのが早く感じます”
 小学生のころに《一年の計は元旦にあり》という言葉を知りました。
 明確な目標を持って計画的に人生を過ごすことの大切さを教えてくれています。

 野球のイチロー選手、指揮者の佐渡裕氏、サッカーの本田選手たちが小学生の頃に書いた文集が公開されていますが、まるで自分の未来を予言しているかのような内容に驚かされてしまいます。
 
 年に1日くらいは、じっくりと“目標と計画”を考えてみるのもよいかもしれません。

《戦略的課題解決方法》

 事業経営における二つの課題解決手法について考えてみたいと思います。

《現状分析アプローチ》
 一つの方法としては、現状を分析することによって“経営課題・問題”を抽出し、この課題・問題を戦略的に解決しながら前に進んで行こうとする手法ですが、実感法による課題・問題の抽出法と分析法による課題・問題の抽出法とがあります。
 実感法による課題・問題の抽出法だと現在発生していたり、すでに起きている課題・問題が中心に出て来ます。一方分析法の場合は、環境の変化予測を同時にやりながら進めますので、これから起きるであろう課題や問題が抽出される傾向にあります。

《ビジョン設定型アプローチ》
 もう一つの“ビジョン設定型アプローチ”は、現状から離れた所にまずはチャレンジ目標を設定して、『向こう側から現状を見降ろす感覚で』プロセス上にある“解決すべき課題・問題”を探し出すという手法になります。時系列に一つづつ丁寧に障害物を見つけます。

 いずれの手法も、まずは我社の・我がチームの“課題・問題”をしっかり見つけるということからスタートするわけですが、時々『経営課題・業務課題が明確になっていますか?』といった質問に対して、答えが返ってこなかったりします。一年に一回位は“我社の現状分析”を実施してほしいものです。

 最後に出てきた“課題・問題”に対して、対策を考えることになりますが、次の四つの視点で考えて頂きます。
※新しくやること
※拡大・強化・スピートアップすること
※徹底すること
※止める・見直しをすること
 以上の四つの視点から戦略的実行計画にまとめることになります。

《成長戦略の二つのポイント》

 成長戦略に必要なポイントの一つは、どうしても成長(変化)が必要であるという強いメッセージです。つまり会社が生き残り成長・発展していくためには成長戦略が必要不可欠であるというを組織・従業員全体に伝えるということになります。
 
 これはきわめて重要な作業で、もし成長(変化)の必要性を心から納得していない従業員がいるようだと、その人は変化に耐えることができないばかりか、その邪魔をすることにもあり得ます。
 
 もう一つのポイントは、どのような会社にならなければいけないのかということであって、従業員が目指すべき目標の設定とそれをハッキリさせる為に経営者が成長戦略の目的を明確にすることが必要になります。
 
 具体的には“何故、成長戦略を計画しなければならないのか”という問に答えを出していくこと。
 ビジョンの設定“プロセス目標・結果目標”を明確にすること。

 成長戦略を推進していくためには、ビジョンの設定は最初の一歩を踏み出す時、会社がどこに向かっているのか、何になるのか、現在の会社の何が変わるのかを示すことができる重要なイメージです。ビジョンが磁石の働きをして引きつけてくれることを期待して磁力の強いビジョンを創造しましょう。
 
 フェデラル・エクスプレスが創業時に提示したビジョンです。
 『我々は翌朝の10時30分までに荷物を配達する』    
 シンプルで分かり易いビジョンですね!

《目標管理制度》

 目標管理制度の提案・運用指導を行うようになって十数年になりました。指導をうけた先生の言葉で印象に強く残っているものが二つあります。
※一つは『戦略と成果にはタイムラグがある』ということ。“今、結果が出ている、出ていない、ということは今が悪いわけではない。過去に打った手が効いている、効いていない、ということだ。”
※二つ目は『結果の前にプロセスがある、プロセスの質を上げないと良い結果は望めない』ということ。
 以来、常に頭の中に二つの考え方があり、指導・運用の際も口にしています。

 野村監督も『プロセス重視』と言っています。
 プロ野球は結果がすべて。勝てば官軍の世界といっていい。つねに結果を求められるし、それで評価が決まる。指揮官はなにより結果がほしい。そのため、選手を褒めておだてあげたり、他球団から強打者や好投手を集めたりして、手っ取り早く勝とうと考える。
 しかし、結果の裏側にあるものは何だろうか。
『プロセス、過程』にほかならない。結果を出す為には、どのようなプロセスを歩むかということが重要になると信じているし、正しいプロセスを踏んでこそ、その組織はほんとうの意味で強い組織となる。

 まったく共感します。

《目標を持つ》

 ビジネスで目標を持つことは大切です。同時に、やり遂げるという強い意志があれば、その達成に向けて努力し、苦労をいとわなくなるものです。
 昨今、企業が求める人材は、自分の目標を立てることのできる社員だといわれます。目標を持つことは、現状のスキルを認識でき、その達成には、いかにスキルアップが必要かを自覚できるのです。
 そうすれば、今、何をやるべきかがわかり、モチベーションを高めることができるでしょう。その上で、高い目標も達成されていくのです。
 女子柔道界の第一人者・谷亮子さんは、かつて“練習というものは非常に単調で苦しいものだ”と語っています。その単調で苦しい練習を続けられたのは、やはり高い目標を持っていたからに違いありません。
 何をするにしても目標がなければ、暗闇の中を走り回っているようなものです。それではモチベーションは低くなって、少しの困難にも挫けてしまうでしょう。
 高い目標で自らを磨き、会社になくてはならない人材となりましょう。

『職場の教養』より

《目標管理のチェック項目》

 目標管理制度を実践運用する際に留意する項目を何項目か書いてみます。

① 上位目標と連動していること。(目標の連鎖)
② チーム目標達成のための目標・業務改善目標・部下育成目標をバランスよく設定する。
③ 複数の目標のウエイト付けが、優先度・重要度の視点で正しく行われている。
④ 目標は、キャリア・等級から判断して挑戦的なものになっている。
⑤ プロセスが実行計画書に具体的に描かれている。
⑥ 考課者・被考課者の間で、100点レベルが明確に共有されている。
⑦ 実行計画書は、進捗状況に応じて修正していく。

 上記の⑥の項目について、もう少し説明を加えるとすれば、評価の段階で自己評価⇒上司評価の順番で点数化がなされることと思いますが、自己評価と上司評価の点数のギャップが大きくなると、部下の上司に対する不信感が発生する可能性が高まってきます。できるだけギャップを小さくすることで納得感の高い評価になるため、目標設定時点においてお互いのあいだで“どのような状態になったら100点”とするのかを、具体的・明確にしておくことが評価のギャップを小さくすることになると考えています。数値で確認しておくことが大事なポイントになります。
 いま一つ大切な事は、評価のための目標管理では無くて“組織目標が達成されることのため”の目標管理であるということです。

《目標設定のポイント》

 目標管理を実施する際には留意すべきポイントが多くありますが、今回は3つに絞ってご案内したいと思います。

【目標の明確なイメージ】
 達成したいことをより具体的に鮮明にイメージすればするほど、目標に早く到達します。明確に絞った目標が、それを実現するための情報や機会をキャッチするようになります。明確なイメージは責任を重くし、エネルギーや創造性を高めます。

【達成された目標結果】
 目標結果と、それに関連する全てに意識を集中し、固定化することはとても重要です。目標の結果を既に達成されたものとしてイキイキと、鮮やかにイメージすることで、潜在意識から目標達成のためのエネルギーが出てきます。目標は『現在形』でイメージして下さい。この『今』という時が、脳を活性化するために極めて重要です。

【目標への協力】
 トップダウン方式では、一部の人が目標を考え、他の人はそれを受け入れるというだけですが、徐々に変化してきています。
 私たちが家族として、または会社としても成功するには、目標の達成を皆で協力して実現しなければなりません。
 この『目標の共有感』は、どのようにして得たらよいのでしょうか!
 まずは、私たちが価値観を理解し、目標がもたらす効果を明らかにすることで、メンバーが目標の達成に向かうように説得できます。これには、努力と配慮が必要ですが、全ての成功者が使ってきた方法です。
 また、私たちは、メンバーが目標に参画するように支援しなければなりません。それには、彼らが役割を分担し、目標の達成プロセスに参加することが必要です。これは、彼らに権利を与えることになります。彼らは考えを聞いてもらう権利と、ある程度のコントロールができる権利を持ちます。その代わりに、私たちは見返りとして、彼らの約束と協力を得ることができるのです。
 その結果、皆で達成感を味わい喜びを分かち合うことになります。