目標」カテゴリーアーカイブ

《新年度の目標設定にあたって》

 この時期は、四月の新年度を目前にして《四月からの目標設定》の研修等が入ります。目標設定を考えるにあたってよく使用する手法の一つに《SWОT分析》があります。10年以上使い続けている手法になりますが、私にはわかり易くてお客様にもお勧めしながら研修を実施しております。

 概要は、自社のあるいは自部門又はチームの課題とか問題点を探すことからスタートします。次は、見つかった課題や問題点にどんな手を打つのか?打ち手を考えます。ここから各人にブレイクダウンして目標管理としてスタートを切ることになりますね。
 SWОT分析では、まず我社の強み・弱みといった内部能力の分析から考えていきます。これが簡単そうでナカナカ出てこなかったり、弱みばっかりが出たりします。ここで注意しなければいけないのは、自分が強み・弱みと考えていることは主観的なものですから、どこかと比較してみるという作業が必要だということです。所謂【相対評価】ベンチマーキングの手法です。自分が強みと考えていることは、他者のデータ等と比較して本当に優位に立っているのかの確認です。逆に弱みと思っているものも、他者に比較して本当に劣っているのかという視点も必要になります。出来れば、強みをたくさん発見したいですね。強みで勝負したほうが、勝つ確率が高まると考えます。
 内部能力をしっかり把握したら、次は外部環境の変化を予測します。おそらく、プラスの変化・マイナスの変化が有ると思いますが、最近は外部環境を《お客様》や《ライバル》に絞って変化予測する機会が多くなりました。10年前は、セオリー通り外部環境の変化を《機会》《脅威》という切り口で考えていましたが、少し応用がきくようになりました。
 
 内部能力の把握・外部環境の変化を抽出したら、マトリックス上に整理して課題を探していきます。ご参考までに、資料室のほうにSWОT分析のシートをアップしてありますので、興味のあるかたはダウンロードして下さい。

《イメージ化ということ》

 『イメージできるものは実現できる』と言われますが、人生で成功するためには、まず『自分を信ずること』が大切だと思います。
 人は、イメージできるものは実現することができます。しかし、イメージできないものは手に入りません。未来は目に見えません。しかし、人生を切り開いてゆくカギは、見えないものを信じる力なのです。
 私たちは、目標を設定し、『脳の活性化システム』を働かした時、すでに『証明はされていないが確固とした信念』を持つことになります。
 コロンブスは、あらかじめ証明はできなかったのですが、『大陸を発見する』信念と確信を抱いていました。歴史に残る偉大な業績はどれも、証明はされていないが確固とした信念に基づいています。

 成長、発展を促すのは高い期待感です。この高い期待感は、自分に対して、あるいは他人に対して、強い信念を持つことを求めます。次のような強い信念こそ、証明なしで目標を設定することを可能にします。

 ※私たちは賢い  ※私たちは出来る

 このように信じることは、あなたが『なりたい自分』を手に入れるうえで大いに役立つはずです。

《最終結果志向》エンド・リザルト・オリエント

 今日は、最終結果志向【エンド・リザルト・オリエント】という考え方をご案内します。

 それは、まずは≪ゴール≫があって、それから認識が生まれる、ということです。このことは、普通は逆に考えられています。つまり、たいていの人は、まず認識があって、それからゴールを探し出す、という順番で考えをめぐらせているのです。
 まず、ゴールを設定し、ゴールの世界のイメージを高めていけば、ゴールに向かうプロセスが見え始めて【方法・手段】実現へと導いてくれます。このプロセスを発見するシステムを《脳の活性化システム》RASと呼んでいます。生理学的に人間が持っている機能です。

 日々のことにおいても、ゴールが先で認識が後という関係が重要になってきます。例えば、企業で作成するプランもそうです。来年度の売上を5億円に引き上げようというときに、企業ではたいていの場合、製造や営業、財務や経理などが数字を集めてきて、その結果『何とか達成できそうだ。よし来年度の売上目標は5億円にしよう』という手順がとられます。手段・方法論を先に検討し、それからゴールを決めるわけですが、、これは間違ったやり方と言わなくてはなりません。
 正しい方法は、来年度の売上5億円というゴールを先に決めるのです。そうすると、今はまだ見えていない売上5億円を稼ぐ方法・手段が後から見えてくるのです。

 つまり、ポイントは『ゴールを設定すると、達成の方法・手段は後からわかる』ということです。

《二つのアプローチ》

 目標の達成に向けて、実力管理者基礎コースのなかで《二つのアプローチ》が紹介されています。特徴としては、現状から⇒目標の達成に向かって進んでいく【業務改善目標】をテーマにした場合

≪積上げアプローチのプロセス≫
①原因分析⇒②方針の列挙⇒③改善方針の決定⇒④改善立案⇒⑤実施 となります。

≪デザインアプローチのプロセス≫
①理想形の想定⇒②ネックポイント対策⇒③細部調整⇒④改善立案⇒⑤実施 となります。

 以上の二つのアプローチの手法を状況に応じて使い分けることが必要になるのだとは思いますが、私がここに書き込みをしてきた内容は≪デザインアプローチ≫の考え方です。少し表現を変えて≪ビジョンアプローチ≫として御案内をしています。

 大切なポイントとしては、まずは≪ビジョン・望ましい状態・理想≫を明確にすることです。別の表現をすれば【問題に集中するのではなくて、解決策に集中する】になるでしょうか。≪ビジョン・望ましい状態・理想≫を明確にしたあとは、現状の⇒側からプロセスを見るのではなくて、『←←理想の側からプロセスを見つめることによって』プロセス上にある課題を発見し、それを解決していくといった手法です。

 マクスウェル・マルツも言ってますが、目標を明確にすると【自動成功メカニズム】【サイコ=サイバネティクス】が働きはじめて目標の実現に進んでいく、と。
 《エンド・リザルト・オリエント》最終結果志向

《リーダーシップ》について

 今日は、《リーダーシップ》について考えてみたいと思いますが、《リーダーシップ》を分かりやすい言葉で表現すれば、『組織目標の実現に向けて、人や集団をひっぱる力』とします。ここでは、人の集まりを三つのレベルに分けて考えます。※組織レベル⇒集団レベル⇒個人レベルというように。

 少し逸れてしまいますが、まずは各レベルにおける成果の確認をしてみたいと思います。
① 組織レベルの成果
※組織目標が達成されること   ※リソースの有効活用  ※資源の蓄積  ※変化対応
② 集団レベルの成果
※チーム目標が達成されること  ※チームの活性化
③ 個人レベルの成果
※組織に対するオーナーシップ ※行動能力向上

 各レベルが要求する成果の実現に向けて集団を動かす能力がリーダーに求められているのだと思います。

 ※次の質問に答えてみてください。
①組織の方針や重点目標は何ですか?

②リーダーとしての任務・役割・使命は何ですか?

③三年後自分のチームはどのようになっていたらいいですか?

④あなたは、ビジョンをチームの皆に伝えていますか?

 リーダー研修プログラムの内容で、受講者の方々にお聞きする【ビジョンリーダー】というワークの一部です。

《チームアファメーションⅡ》

 前回に引き続き、チームアファメーションの作成について書きたいと思います。

5 【明確なイメージ】
 達成したいことをより鮮明にイメージすればするほど、目標に早く到達します。明確に絞った目標が、それを実現するための情報や機会を提供し、脳の『活性化システム』を稼働させます。明確なイメージは責任を重くし、エネルギーや創造性をさらに高めます。

6 【最終結果志向】
 目標結果と、それに関連する全てに意識を集中し、固定化することはとても重要です。目標の結果をすでに達成されたものとしてイキイキと鮮やかにイメージしましょう。そして、全ての目標は『現在形で』述べてください。これは、潜在意識を活性化するために極めて大切です。

7 【自主的な責任】
 私たちは、目標が個人のものでも、チームや会社のものであっても、目標に対する個人の責任を強めなければなりません。これは目標を実現するために必要な『あり方』であり、責任感を自主的に持つということは、個人の生活や仕事に喜びを与えます。

8 【秘密性】
 私たちの目標は、目標達成を助けてくれる人だけに打ち明けましょう。目標についてしばしば人に話をすると『しなければならない』という強制されている感じを生み出し、それが次のような状況をもたらします。
 ※調子が落ちる  ※だらしなく働く  ※意識的に避ける

9 【継続的な調節】
 ゲシュタルト心理学は、目標を達成すると私たちはエネルギーをなくしてしまう、と説いています。私たちは目標に近づくにつれて、常に視野を広げ新しい目標を立てていかなければいけません。
 ※目標を高める  ※目標を切り替える  ※複数の目標を持つ

10 【書く】
 私たちの目標は『書く』ことが大切です。その効果は、次のとおりです。
① 目標が正確になります。
② 真剣な意図の証拠になります。
③ 目標を想像の世界から現実の世界に導きます。

 以上《チームアファメーション》の作成についてご案内しました。

《チームアファメーション》

 前回は、《クレド》についてふれてみましたが、今日は《クレド》と同じような効果をもつ《チームアファメーション》の作成について、ご案内したいと思います。

 アファメーション作成のステップ
1 【大きなイメージを持つ】
 一つの分野に絞ると効果的ですが、もし私たちが一分野だけにこの方法を使うと歪んだ形で進んでいってしまいます。従って、主要な面を網羅したバランスのとれた色々な分野の《アファメーション》を持つことが重要です。
 方法にこだわらないようにしましょう。結果を生き生きとイメージすれば、実現の道が自然と見つけられます。

2 【秩序と一貫性】
 目の前に鉄の棒があると思って下さい。鉄の棒は、そのままでは棒の中の分子がバラバラの方向を向いているためにただの棒ですが、この棒に一旦電流を流すと分子が一定の方向に並びます。そして磁力を持ちます。『ベクトルを合わせる』こんな表現をします。

3 【アファメーションへの協力】
 独裁政治では、一部の人々が政治を考え、他の人はそれを受け入れるだけした。現在、そのような政治は消えようとしています。
 私たちがチームとして成功するには、チーム員皆の協力と相互支援が必要なのです。その為には、チーム員が関わりたくなるような《ワクワクするアファメーション》にしなければなりません。

4 【建設的なイメージ】
 アファメーションは、私たちの心の中で『建設的で生き生きとしたイメージで見える』ことが極めて重要です。
 私たちは自分がイメージしていること、及びイメージしている方向に向かって動いています。だからこそ、そうあって欲しいことをイメージすることが大切です。《望んでいないことをイメージしてはいけません》

 次回、この続きを書きます。

《人事考課制度》から目標管理 第四回

  今日は、目標管理制度運用のポイントである《ショートタイムチェックのマネジメント》について書いてみたいと思います。

 《ショートタイムチェック》ですから、目標の進捗度を短期間で定期的に確認をするということですが、これがナカナカ出来ていないという現実があります。目標面接で目標の設定までは進むのですが、その後のフォローが出来ていないのです。 続きを読む

《人事考課制度》から目標管理 第三回

今日は、目標面接の際に使用しているチェックリストの内容をご紹介します。

≪目標設定チェックリスト≫

① 上位目標と連動しているか。【チーム目標を意識して、役割・期待・出来ること】
② チーム目標2項目・改善目標1項目・育成目標1項目。
③ ウエイト・優先順位は、 続きを読む

《人事考課制度》から目標管理 第二回

 今日も昨日に引き続き、《目標管理》について書いてみたいと思います。

 評価からは少しズレてしまうかもしれませんが、目標管理運用上の大切な点ですので触れておきます。
※ ポイントのⅢ【チームシナジーを出す】
 シナジー効果という言葉は聞いたことがあると思いますが、 続きを読む