経営」カテゴリーアーカイブ

《戦略プラン》

 戦略プランを策定するにあたって“マインドマッピング”の手法が有効です。マインドマッピングについては、以前に紹介しましたが、センターに≪キーワード≫を記入してスタートすることになります。そのキーワードから放射線状に枝を延ばしキーワードに関連する言葉を枝上に書き込んでいきます。トニープザンが本にしていますが、問題点・課題に対して深く考えたり絞り込んだりする際に“全体的” “視覚的”に整理することが出来るので結構役に立ちます。

 例えば、戦略を考える際にまず二枚の紙を用意して1枚には【現状のマインドマップ】もう1枚には【ビジョン・理想のマインドマップ】を作成します。通常は複数の人たちで実施しますので、現状とビジョンについての共通項について整理します。

 次は、現状とビジョンについてのギャップ分析を個人的に、そしてチームとして多元的に検討し相違点をリストアップしていきます。

 最後にギャップを埋めるために今後取組むべきことを“アクションプラン”に落とし込むことで完了です。

 一連のプロセスをチーム全員で実施することで“ビジョンが共有”されていきます。

《マーケティングを考える》

 平日に近くにある“産直”に行ってみました。知人に最近できた“産直”の話を伺いまして、ちょっと興味がでたものですから!

 平日の午後二時頃に寄ってみたのですが、広い駐車場の入り具合は10%程度でした。ラーメン屋・丼もの中心の飲食店・野菜鮮魚中心の産直店・コンビニ等が軒を連ねていましたが、お客様はパラパラの状況でした。私はコンビニに入って暑い日だったのでアイスを買って外にあるラウンジのテーブルに座ってゆっくり観察も含めて時間を過ごしましたが、お客様の入り具合は今一つという感想です。せっかくだったのでライバルであろう“道の駅”が車で15分程度なので足を延ばしてみたところ、駐車場の入り具合は80%位で各店舗もお客様で賑わっていました。

 この二つの事業所の違いはどこにあるのでしょうか?店舗数・駐車場の面積等の規模の違いは確かに有りますが、お客様の入り具合は規模の差だけではないように感じました。ここは私の専門外≪マーケティング≫の分野の問題と思いますが、いわゆる“集客方法”に何か大きな差があるのでしょう!

 実際にほぼ同時刻に2か所の事業所を回ってみて色々と勉強になりましたが、私が一つ感じたことは≪中途半端感≫です。上手く伝わると良いのですが、各店舗の扱っている商品の種類・クオリティー・量・値段が中途半端なんです。お客様を引っ張る力が足りないように感じました。

 経営戦略の三つの視点≪差別化戦略≫≪コスト戦略≫≪集中化戦略≫に基づいて、商品戦略・顧客戦略・エリア戦略あたりの練り直しが必要だと思いながら帰ってきました。

《お客様第一主義を考える》

 コーヒー用ミルクの“スジャ―タ”で有名な名古屋製酪という会社を創業した日比孝吉社長は、ロングライフ牛乳を開発した時、その容器をどのようにするかでずいぶん迷ったと言います。選択肢は≪従来の瓶詰≫≪紙パックA≫≪紙パックB≫の三つでした。

 当時はまだ使われていない≪紙パックA≫に切り替えるには年間二千万円、さらに滅菌した≪紙パックB≫にすると四千万円の経費増が見込まれました。迷いに迷った末に日比社長はある所に相談に行きました。出てきたのは経営とはおよそ縁のなさそうなおばあさんでしたが、
『私は、難しいことはわからないが、お客さんはどれを一番喜ぶのかね』と聞きます。
『それはもちろん滅菌した紙パックです』と日比社長が答えますと、
『それがわかっているのなら、何も私に聞くこともあるまい』とおばあさんは言うのです。
『でもうちはえらい損をします』
『損をするといってもお客様が損をするわけじゃないなら、それがいいにきまっておるわ』

 この一言で日比社長は≪紙パックB≫の採用を決め、それがロングライフ牛乳の大ヒットにつながりました。

『損と得の道があれば損の道を行く』といったダスキン、いまの三倍の価格にしても必ず売れるのに『これで十分採算があっています』という世界一のシンビジウム苗メーカー、河野メリクロンなど、みなお客様第一主義を貫き成功している企業です。
  
 船井幸雄 “自然の摂理に従おう”から

《コスト削減とは!》

 最近の事例ですが、≪コストダウン≫について考えさせられました。
 
 専門家派遣事業での経営相談で、テーマは【経営戦略】【経営計画】です。時間的な制約の中での支援事業で、手法としては題解決型のアプローチになりました。
 
 問題点は【売上高減少】【資金繰りの悪化】の二つに絞れます。決算書等をお借りして分析を実施してみると、ここ数年減収減益で、当然資金繰りも連動して悪化という状況でした。このような経営状況に対してどのような対策を行ってきたのかをお聞きしたところ≪ケチケチ対策≫ということ。節約をすることに、もちろん異論は無いのですが『節約してよいコストと、節約をしてはいけないコスト』の選別がなされてないのではないかと感じました。。
 
 具体的に言うならば、集客のためこコスト【販促費】がまったくカットされていることと、【原価率】が低いこと等です。弊社からの提案は、毎月【販促費】の予算を計上すること、【原価率】4%アップすることの2点としました。結果が出るのは数カ月先になると思いますが、広告宣伝を打つことと商品の質を高めることを同時に実行して集客アップを狙いとします。

 『広告宣伝は毎月出さなくても良いのではないか!』とアドバイスをする方もいるようですが、沈没しそうな船を浮上させる為には中途半端な対策ではダメなのだと思います。過去の方法を繰り返すだけでは改善は難しいでしょう。

 医者だけでなくて、事業経営にも“セカンドオピニオン”の必要性を強く感じた事案でした。

《変化は常に》

※変化に敏感に対応しましょう  職場の教養より

 テレビで野球中継を観ていると『●●投手のカーブの曲がり端を見事に打ちました』と、解説者が語っていることがあります。

 打者の手元で鋭く曲がるように見えるカーブですが、実際には、投手の手を離れた後、緩やかに曲がり始めていることが、様々な実験で実証されています。

 原因は目の錯覚によるものですが、人の感覚や思考についても、似たような事が起こり得ます。急に変わったように思える出来事も、気付かないだけで、実は以前から変化が始まっていた、ということがあるのです。

 『急速に高齢化が進む社会』『急激に円安が進行した』などと耳にする場合も、必ずしも正しい表現とはいえないかもしれません。

 社会情勢や文化、経済、自然環境など、変化は常に起こっています。特に、経営者や幹部社員には、変化に敏感であることが求められるでしょう。

 魅力あるサービスや商品開発のため、時代の要求をいち早く察知して、タイムリーな業務改善を推し進めていきたいものです。

《ミッション・ステートメント》

 十数年ぶりに再出版された“7つの習慣”を読んでいますが、今日はミッション・ステートメントについてご案内します。

 ある人のミッション・ステートメント
※まず家庭で成功しよう。
※どんなことがあっても正直でいよう。
※お世話になった人たちの恩を忘れずにいよう。
※毎年何か一つ新しいことを身につけよう。
※明日の仕事は今日計画しよう。
※待ち時間を有意義に使おう。
※常に前向きな姿勢でいよう。
※職場でも家でも規律正しくしよう。
※部下の成功を助けよう。
※自分の話す二倍の時間、人の話を聴こう。

 ミッション・ステートメントがあれば、変化に対応しながら生活できる。予断や偏見を持たずに現実を直視できる。周りの人々や出来事を型にはめずに、現実をありのままに受け止めることができるようになる。
 あなたが自分の人生におけるミッションを見いだし、意識できれば、あなたの内面に主体性の本質ができる。人生を方向づけるビジョンと価値観ができ、それに従って長期的・短期的な目標を立てることができる。個人のミッション・ステートメントは、正しい原則を土台とした個人の成文憲法である。この憲法に照らして、自分の時間、才能、労力を効果的に活用できているかどうかを判断することができるのだ。

 スティーブン・コピー『7つの習慣より』

《リーダーシップとマネジメント》

 『7つの習慣』が2013年に再度翻訳されて出版されました。1996年に出版された時に感動して読んだ記憶がありますが、今回2013年版を再度読んでおります。

 7つの習慣から《リーダーシップとマネジメント》
 
 マネジメントはボトムライン(最終的な結果)にフォーカスし、目標を達成する為の手段を考える。それに対してリーダーシップはトップライン(目標)にフォーカスし、何を達成したいのかを考える。ピーター・ドラッカーとウォーレン・ペニスの言葉を借りるなら、『マネジメントは正しく行うことであり、リーダーシップは正しいことを行う』となる。成功の梯子を効率的にうまく登れるようにするのがマネジメントであり、梯子が正しい壁に掛かっているかどうかを判断するのがリーダーシップである。
 ジャングルの中で、手斧で道を切り拓いている作業チームを考えてみれば、リーダーシップとマネジメントの違いがすぐにわかるだろう。作業チームは生産に従事し、現場で問題を解決する人たちだ。彼らは実際に下草を刈って道を切り拓いていく。
 マネジメントの役割はその後方にいて、斧の刃を研ぎ、方針や手順を決め、筋肉強化トレーニングを開発し、新しいテクノロジーを導入し、作業スケジュールと給与体系をつくる。
 リーダーの役割はジャングルの中で一番高い木に登り、全体を見渡して、『このジャングルは違うぞ!』と叫ぶ。
 だが仕事の役割に追われて効率しか見えない作業チームやマネージャーだったら、その叫び声を聞いても、『うるさい! 作業は進んでいるんだから黙っていろ』としか反応しないだろう。
 私生活でも仕事でも、私たちは下草を刈る作業に追われるあまり、間違ったジャングルにいても気づかないことがある。物事がめまぐるしく変化する現代においては、これまで以上にリーダーシップの重要性が増している。
 私たちに必要なのは、はっきりしたビジョン、明確な目的地である。そしてその目的地に到達するためには、ロードマップよりもコンパス(方向を示す)がいる。地形が実際どうなっているのか、あるいは通れるのかは、その場その場で判断し問題を解決するしかない。
 ビジョンリーダーとしての役割が重要である。

《一歩一歩のつみ重ね》

 喜びのタネまき新聞(ダスキン)より

 休日に一時間のジョギングをして二十数年が経ちます。家を基点に走るコースも幾つかあり、四季折々の季節を
感じて汗を流すのは気分転換になります。走り始めたころに比べ年齢と共に同じコースでも時間がかかるようになってきました。

 ある記事で『何ごとも挑戦する気持ちを持つこと』が目にとまり、二時間ほどジョギングしてみようと試みました。それでも何回かは『次にしよう』と先延ばしし、やっとの思いで決心を固めました。一時間まではいつものペースでしたが、次第に足の痛さを感じ『いつ止めようか』と思う気持ちが強くなり走り続けることが難しくなります。仕事と違って誰も見ていないし、自分だけの目標なのでつい弱気になるのでしょう。その都度『次の交差点まで』 『あと10分だけ頑張ろう』と目標を身近に置くと二時間走り続けることができました。

 人生では色々な目標を決めても達成するまでには多くの困難がある。つい諦めてしまうこともありますが、大きな目標に向かう時でも現状から一歩一歩しか進まない。大きな目標を持ちつつ、行動は身近な目標に置き換えて一つひとつ達成することが大切だと今回のジョギングで学びました。  ダスキン社長 山村輝治

 目標設定とプロセスの捉え方を教えてくれています。

 

《コングルエンス・モデル》

 数年前に勉強会に参加して、《コングルエンス・モデル》の説明を受けました。以来この理論を大切にしてコンサルティング活動をしています。

 ポイントは三点です。
※経営戦略
※組織活動
※成  果

 私にとっては極めてシンプルで理解しやすかったのですが、少し解説を加えるとすれば《経営戦略》の立案にあたっては『我社の強み』を徹底的に抽出して、外部環境の変化を予測し①新しくやること②拡大・強化・スピードアップすること③徹底すること④やめる・見直しをすることの四つの視点から強みを生かして戦略を練る。ポイントは、弱みに向き合わないことでしょうか。
 《組織活動》については①役割分担②モチベーション③制度・仕組み④リーダーシップ この四つのキーワードから自社の組織を点検して、もし故障があるようだったらメンテナンスを実施します。
 《成  果》最後に我社の目指すべきもの、成果を明確にします。

 《経営戦略》⇒《組織活動》⇒《成  果》という流れになりますが、成果を上げる為には《経営戦略》と《組織力》の両方が重要です。立派な戦略があっても、組織力が弱いとダメですし、組織力が強くても、戦略が貧弱だと成果は上がりません。

 バランスが大切です。

《継続力をつけるべし》

 マネージャー入門から

『継続は力なり』・・・・・・。これは誰もが理解し、誰もが少なからず意識して努力していることだと思います。人生を賭けたような大きな目標を掲げる必要はありません。日常生活の小さな積み重ねが継続力を養うのです。自ら決めたことをコツコツと続ける力。それは自律した人間だからこそできる習慣です。逆に考えると、日々の小さい積み重ねが難しい人は、仕事でも継続力を発揮できないといえるでしょう。
 
 また『夢を語ること』の大切さについても考えさせられます。これは居酒屋で酔いに任せ、その場かぎりの夢をうそぶくことではありません。棋士の羽生善治氏が『才能とは、情熱や努力を継続できる力』だと著書で語っています。
 
 大リーグのイチロー選手の活躍の背景には、地道な努力の積み重ねがあるのは誰もが知っていることでしょう。つまり、夢を語り続け、そこに向かい努力し続けることが大切なのです。成功する為の唯一の道は、あきらめずにやり続けることです。何ごともあきらめず、最後まで継続できる人がチームに夢を与え、目標を達成に導くことができるのです。