経営」カテゴリーアーカイブ

《戦略実行計画書》

 戦略実行計画のサンプルをご案内します。

A 戦略実行テーマ  【売上高の拡大・営業利益の拡大】
B 目標の狙い     【既存エリアの拡大と商品アイテムの拡充で○○○億円達成】
C 問題・課題      【ここ数年売上高が横ばいで推移している】
D 活動項目
  ステップⅠ     関西・東海にエリア拡大
              918店舗⇒1186店舗へ
  
  ステップⅡ     ○○商品アイテム増加

  ステップⅢ     新規エリアへの進出
              北海道エリアへ

  ステップⅣ     物流の強化
              自社便での取引を拡大

  ステップⅤ     新工場の建設
              効率改善に向けて○○工場建設

  ステップⅥ     納入先売上構成比
              ○○社への偏りを改善する

E 期待される効果  【経常利益○億円】  

   以上のような内容にスケジュール・責任者等を追加してシンプルに計画します。

《経営戦略策定》

 今日は、経営戦略策定のステップを確認したいと思います。

ステップⅠ(成果の確認)
 
 まずは、エンドリザルト【最終成果】を明確にします。
 弊社では、組織レベルの成果・集団レベルの成果・個人レベルの成果に分類してエンドリザルトを決定して頂いております。

ステップⅡ(現状分析)
 
 現状分析は、我社のリソース(強み資源)を抽出することが一つと、外部環境の変化予測を実施しますが、特に≪顧客の変化≫≪市場の変化≫≪ライバルの変化≫≪法制度の変化≫を中心に分析を行います。

ステップⅢ(課題・問題の抽出)
 
 ステップⅡの現状分析から、エンドリザルトを実現する為のプロセス上にある課題と問題を抽出し集中する問題・課題の絞込みを行います。

ステップⅣ(戦略の決定)
 
 何をすれば解決できるのか!の視点から戦略を三項目シンプルに決定します。
 
※戦略の決定の際には“マイケル・ポーター”の【コストリーダーシップ戦略】【差別化戦略】【集中戦略】を参考にします。

《経営戦略策定を考える》

 今日は、タイトルの経営戦略について考えてみたいと思います。

 経営戦略を一言で表現すると“我社は今後何をするのか”を決定する、ことだと考えます。少し細分化すると、※事業戦略 ※顧客戦略 ※商品戦略 ※エリア戦略 ※業務開発戦略 ※人事組織戦略 ※情報戦略 ※財務戦略等に分けられます。“我社は未来に向かって何をするのか”を策定するプロセスに有効な手段として、弊社では10年以上前からSWОT分析の手法を取り入れています。この手法は戦略の策定にあたって、“我社のリソース”の分析と“外部環境の変化”を予測することが中心になります。私はこのプロセスをファシリテ―トしながら、一つの戦略へと導くことになりますが、それぞれの企業の考え方の違いに毎回驚かされています。
 
 戦略が決定されて、次は戦術ということになるわけですが、戦術を一言で表現すると“どのようにして”ということだと考えます。従って、戦略・戦術を表現すれば、“何をどのようにして”ということになります。一般的には、戦術にあたる部分は“経営計画”ということだと思いますが、今日の書き込みで強調したいことは《経営戦略と経営計画どちらも》ということです。時々、経営戦略だけだったりとか、立派な経営計画だけ策定されたりとか見受けられるのですが、経営には両方が必要だと言うことです。
 
 最後に、戦略は“シンプル”であるべき!です。

《環境整備セミナーを終えて》

 8月19日午後1時30分から仙台市アエル6階の特別会議室において“環境整備セミナー”を開催致しました。今回は医療・福祉法人に限定してのセミナーでしたが、熱心にお聞き頂きました。御参加下さいました皆さまには心よりお礼申し上げます。

 今回のセミナーの主催と企画は弊社で行いまして、講師には山形県酒田市で生肉の生産から販売までを手掛けている(株)大商金山牧場 代表取締役社長 小野木重弥様にお願いを致しました。(株)大商金山牧場様は、社員数400名程の地元中堅企業で、平成25年4月には、自社ブランド豚“米の娘ぶた”が、全国品評会でグランドチャンピオンの栄冠に輝きました。社内で取り組んでいる“環境整備”の成果がこのようなところにも出ているように感じます。

 医療・福祉の現場で起き続けている『介護事故』『誤薬』『拘束』等を減少する方法を日頃探しているのですが、環境整備の考え方の中にヒントがあるような気がしたものですから、セミナーを開催しました。今から数年前に『誤薬』に関して、お客様の協力のもとに現場でヒヤリング調査をした経験があります。複数の法人に出向いて看護師の方々から説明を受けたのですが、その時に環境整備のテーマである、“整理” “整頓” “清潔”が、しっかりできている法人は『誤薬』が少ないという感じをうけました。
 
 色々な業種に共通する事だとは思いますが、まずは、原点に帰ってみることも時には必要なのではないでしょうか!
 

《コンサルタントのアプローチ》

 最近“船井経営”の創設者である船井幸雄氏の本を初めて何冊か読みました。コンサルタントという業務の草分け的存在の方だと思いますが、本の中から一部引用してみます。

 私は昭和三〇年代の前半から経営コンサルティングを業にしはじめました。私は幼年時から人の下に立てない性格なので、サラリーマンには向いていません。けれども、特に何かを有名にしたり、何かの売上を伸ばすことにつきましては、天性のひらめきらしきものが幼少時よりありました。そして、それらについてアドバイスするのが好きで仕方なかったのです。
 このような性格上の特性がありましたので、経営コンサルタントとしては、二〇代の終わりには、すでにそれなりに有名になり成果も挙げていました。
 いま私は、経営者のお顔を見て少し話をするだけで、あるいは会社や工場やお店に少し立ち寄るだけで、そこの会社をどうしたらよいかほとんど正しく分かります。しかも三十有余年もまったくまちがいませんでした。

 素晴らしいですね!問題・課題がすぐに分かるのでしょうね。同時に『こうしなさい!ああしなさい!』といったアドバイスも浮かんでくる・・・・。おっしゃっているように、経験と天性のものを感じます。
 
 少し羨ましいと思いますし、私のレベルはまだまだなので『一緒に考えるアプローチ』を私は採用しています。分析的手法により“問題・課題”を抽出して、対策・解決策を経営者と一緒になって考えていくといったやり方です。

 一般的には【コンテンツ型コンサルタント】と【プロセス型コンサルタント】と呼ばれるものなのでしょうが、私はプロセス型です。

《事故防止・クレーム対応》

 事故・クレームへの対応は、事業経営を継続していくうえで避けることのできない問題・課題と思いますが、今回はこれについて少し書いてみたいと思います。

 まず事故・クレームの防止については【環境整備】が極めて有効であると考えております。先日も書き込みましたが、再度確認してみたいと思います。
※ 整 理
  いる物といらない物を明確にし、必要最低限度までいらない物・使わない物を捨てる。
※ 整 頓
  物の置き場所を決め、名前・数字をつけて管理する。
  物を置くときは向きを整える。
  使った物は元の位置に戻す。
※ 清 潔
  計画表に基づき徹底的にピカピカに磨きこむ。
  『車両・床・トイレ』を重点とする。

 環境整備のポイントは『形から入る』ということでした。形が変われば、意識も変わる!!

 次の段階は、事故・クレームが発生した場合の対応ですが、シンプルに4段階で

① ひと目で全体が見渡せるように書き出し、一覧一望する。
② プロセスを忠実に再現する。
③ 改めてその場に立ち、対象に手を触れて調べる。
④ 問題を消そうとするのではなく、逆に問題を大きくしてみる。
⑤ 変えてみる、実行してみる。

 『見える化』することの大切さを教えてくれています。 

《弁当を制すれば業界制す》

 読売新聞に“コンビニ新時代”の記事が掲載されていましたので御案内します。

 コンビニ最大手セブンイレブンは、ほぼ毎日、昼食時間帯に会長の鈴木敏文、社長の井坂隆一らを交えて弁当やおにぎりなどの試食会を開く。新商品の候補を鈴木らが実際に食べ、批評するだけに、見守る関係者は緊張感に包まれる。
 セブン専用の『わらべや日洋』は、セブンが求めるおにぎりの『手作り感』を出すため、専用の機械を導入した。炊きあがったご飯を厚さ1センチのシート状に伸ばして、折りたたみながら具材を包む方式で売上増につなげた。
 セブンの日販約67万円のうち、自社製食品の売上高は約26万円に達する。ローソンは日販55万円のうち自社製18万円、ファミマは約52万円のうち約17万円だ。この差が日販の差になる。
・・・・・セブンは何故強いのか・・・・・・
 約170ある委託先のうち『わらべや日洋』など約9割はセブン向け専用工場だ。そのため厳しい要求を受けても、臨機応変に対応できる。他のコンビニチェーンはセブンに比べて専用工場が少ない為融通が利きにくい。
 セブンを追いかける業界2位のローソン、3位のファミマは独自の戦略で多様化する消費者の好みをつかもうとしている。
 毎日コンビニを利用するという都内の会社員、藤田麻美(25)さんは、『おにぎりや弁当はセブンが一番おいしい。健康的な食事をしたいときはローソンに足を運ぶ。ファミマのフライドチキンは大好物』という。

 数年前に、グループの研修会で『わらべや日洋』の常務さんにお出で頂き講義を受けました。食べ物に対するこだわりを強く感じたのを記憶しております。焼き鳥に炭を使っての香りづけに苦労しているお話が印象に残っています。

《環境整備》

『株式会社 武蔵野』流 環境整備

1 基 本
  ① 仕事をやり易くする環境を整えて備える。
  ② 『形』から入って『心』に至る。「形」ができるようになれば、後は自然に「心」がついてくる。
  ③ 環境整備を通して、職場で働く人の心をかよわせ、仕事のやり方、考え方に気づく習慣を身につける。
    朝礼終了後、計画を立て30分間行う。

2 整 理
  ① いる物といらない物を明確にし、必要最小限度までいらない物・使わない物を捨てる。

3 整 頓
  ① 物の置き場を決め、名前を表示し数字をつけて管理する。探す時間をなくす。
  ② 物を置く時は、向きを整える。
  ③ 使った物は元の位置に戻す。

4 清 潔
  ① 今日はここだけという部分を計画表に基づいて、徹底的にピカピカに磨きこむ。
  ② 『車両・トイレ・床』を重点とする。

 シンプルで分かりやすいですね!!

《選択と集中》

『仕事を効率的に進めるには、選択と集中が大切だ!』と言われます。『選択と集中』とは、ピーター・ドラッカーの経営論の核になっている言葉です。
 そこで、この言葉のもつ意味について考えてみたい。
 この言葉は経営者がよく使っていますが、たぶん人によって込めている意味は、微妙に違っていると思うし、当然受け取るほうも様々な受け取り方をしているはずです。
 中には物知りがいて、『ドラッカーはこうゆう意味でいっているんだ』などと解説してくれる人もいるかもしれませんが、言葉の意味を正しく理解したからといって、仕事の足しになるとは限りません。
 私はこの言葉のうウェイトは『選択』のほうにあると考えています。
 例えば、いま10項目の処理をしなければならない案件を抱えていたとします。処理期限も重要度もそれぞれ違います。そのようなときに、どれを先に選んでやるか、どんなふうにやるか、それが問題なわけです。
 『10もやることがある』と呆然としたり、何の計画性もなく始めたりするのではなく、眼力をもって『まずは、これから』と決めて、集中力をもって始める。要するに『特化してやる』ということだと思います。
 私が選択の方が重要だと考えるのは、いくら集中しても選択を誤れば成功には至らないと思うからです。どんな仕事にも集中が必要な事はいうまでもないことであり、一番の問題は選択だということです。
 最後に、選択のポイントは『優先事項と後先事項』の考え方。何をあきらめ、何をやめるのか!
 ドラッカー氏は次のように言ってます。
 『優先事項を設定するのは簡単だ。難しいのは、どの作業に取組まないか(後先事項)を決めることである』
 『その時、最も大切なのは、知恵ある分析ではなく、勇気である』と!
 

《競争の戦略》

 M・E・ポーターの“競争の戦略”を、約8ヵ月程かかって読み終わりました。1995年に新訂されたものですが、興味深く読むことができました。もう少し早く読み終わる予定でしたが、私にとって言葉が難解で時間を費やすことになったのだと思います。読みやすい本だと2時間程度で200ページ位のものを一冊読み終えることが出来たりするのですが、この本は10ページ読むのに1時間かかったりしました。

 ここ10年くらい、経営戦略の立案に“SWОT分析”の手法を採用していましたが、
1 業界分析
  競争に成功する中心要因及び業界での好機と脅威の主要なものは何か。
2 競争業者分析
  既存及び今後予想される競争業者の能力と欠点、さらに、競争業者の今後の行動は何か。
3 社会分析
  政府、社会、政治からのどんな重要要因が、好機あるいは脅威をもたらすか。
4 自社の長所と弱点
  業界分析、競争業者分析の結果、現在及び将来の競争業者と対比した場合の自社の長所と弱点は何か。
 以上の4段階について詳しく解説がなされていて参考になりました。

 あと1点あげれば、“ライフサイクルの進展過程”
1 導入期
2 成長期
3 成熟期
4 衰退期

 以上の段階にあわせた戦略を策定するという考え方は、私にはありませんでした。

 時々量的・質的にズッシリした本を読むのもいいものです。実は、あと一冊ズッシリした本を読んでいる途中です。