今日は、企業経営について考えてみたいと思います。
《一つの側面は経営戦略》平易な言葉を使うと『我社は何をして食べていくのか』ということに対して、仕掛けとか仕組みを創っていくことになりますね。『儲かる為の仕掛け』とか『儲かる為の仕組み創り』になると思いますが、ここ10年位SWОT分析の手法による戦略とビジョンビルティングをご案内してきました。
御存知のように、SWОTというのは【強み】【弱み】の内部環境と【機会】【脅威】の外部環境の四つの頭文字を取ったものですが、何を目的に分析をするのかというと『変化対応』になります。プラスの外部環境の変化、マイナスの外部環境の変化に対して我社の強みを伸ばしたり、弱みを克服して変化対応して生き延びるということです。Jコッタ―は、リーダーのミッションは『変化をマネジメントすることだ』と言ってます。
現場で、SWОT分析のプログラムを運用して気づくのは、会社によって我社の『強み』がたくさん出る会社と、我社の『弱み』がたくさん出る会社に分かれます。傾向として、我社の『強み』がたくさん出る会社のほうが業績が良いのです。『弱み』にフォーカスしている組織と『強み』にフォーカスしている組織の差が業績に反映されるわけですが、これから戦っていくにあたって、強みをしっかり把握して強化したほうが効率が良いということになります。
さて、あなたの組織の方々は、どちらにファーカスしていますか?
「経営」カテゴリーアーカイブ
《クレド》を考える
今日は、《クレド》について考えてみたいと思います。
《クレドカード》を使用して組織創りをしている企業として、代表的なところは【リッツカールトン】 【ジョンソン&ジョンソン】でしょうか!
毎朝クレドカードを社員が唱和することに一体どのような意味があるのでしょうか。一つには、クレドの潜在意識への蓄積があると考えられます。私たちの意識を【顕在意識】と【潜在意識】とに分類した場合に、私たちの行動を支配しているのは【潜在意識】だといわれています。例えば、私たちの『習慣』です。繰り返しにより潜在意識に蓄えられ『習慣』となります。車の運転・ピアノの演奏等は、繰り返し練習することによって自然に無意識に出来るようになります。
また、『習慣』は無意識であるほど上手にできます。『習慣』を意識すると、かえってうまくいきませんね。漢字の書き順を意識すると書けなくなるのは、そんな理由によるものです。
《クレドカード》を毎朝繰り返し唱和するということは、自分の潜在意識にクレドを蓄積していることになるのです。結果として、無意識に《クレドカード》に書いてある行動が出来るようになるということです。
ご参考までにリッツカールトンの《クレドカードⅡ》をご案内します。 抜粋です
※ 私たちはいつも笑顔で対応します
※ 私たちはお客様のご要望を先読みし、最後まで責任をもって対応します
※ 私たちには目標達成に向かってチームワークと楽しい職場を築く役目があります
※ 私たちはお客様一人ひとりのお好みを見つけ、共有し、最高のサービスを提供します
《3・4・3の法則》 《2・6・2の法則》を考える
私は、覚えやすいので《3・4・3の法則》を【さしみの法則】と記憶していますが、《2・6・2の法則》も同じような考え方なので、二つを併記してみました。
《3・4・3の法則》というのは、会社などの組織は、上位3割が高い収益や実績・生産性を上げる優秀な人のグループ、中位の4割は上位とも下位ともいえない平均的な母集団、そして下位3割の生産性の低いグループに分かれる、といった法則です。
もう少し具体的に考えてみると
※ 企業が改革を推し進めるとき、【改革推進派3割】 【どっちつかずの模様眺め4割】 【古いスタイルに固執する守旧派が3割】
※ 組織の中で、【モチベーションが高くやる気のある社員3割】 【指示されたことだけをそつなくこなす社員4割】 【モチベーションが低く意欲に乏しい社員3割】
※ 【ポジティブな社員3割】 【揺れる社員4割】 【ネガティブな社員3割】
いずれにしても、上位とも下位ともいえない集団の割合が一番大きいですから、この集団を上位グループに引っ張り上げることが出来れば活力ある・元気な組織が形成されることになると思います。
何故、下位層の3割の意識改革・モチベーションアップに着手しないのか?と言われそうですが、興味深いことに、下位層3割を排除して上位・中位のグループで新たに組織を運営した場合には、その組織は《3割・4割・3割》に再度分かれるそうです。
《パレートの法則》を考える
《パレートの法則》は、80対20の法則と呼ばれていますが、パレートはいかなる論文においても『80対20』という言葉を使っていません。また、所得全体の80%が所得人口の20%に集中していると言ったわけでもありません。パレートの方程式から、そのような結論が導き出せるということなのです。
例えば、原因と結果、投入と産出、努力と報酬の間には、必ず不均衡が生じるというのが、80対20の法則です。
【ほとんど影響力のない多数】
【圧倒的な影響力をもつ少数】
※ 世界全体のエネルギーの約80%を、世界人口の約15%が消費
※ 世界中の資産の80%を、世界人口の25%が保有
※ 国民の20%、疾病の20%が、国民医療費の80%を使用
※ 上位20%の製品が、全利益の80%を占める
※ 全売上高の80%は、全顧客の20%からもたらされる
『価値の80%は全体の20%から生じ、一方、残り20%の価値は全体の80%から生じる』
色々なケースが考えられますが、ポイントは【成果の80%に影響を与える重要な20%】を見つけることです。そして重要なことが見つかったら、重要でない事柄の一部を削り、重要なことをもっとたくさんやるようにする、というだけのことです。
古い手法ですが、自社の商品分析・顧客分析・時間分析・を定期的にやってみてはいかがでしょうか!
《1・3・5の法則》踊り場理論
今日は、踊り場の法則について考えてみたいと思います。
あなたも日頃感じていることではないでしょうか。何故かわからないのですが、この世には《1・3・5の法則》というものがあります。例えば、売上。最初の1億円の売上高は大変です。でも、1億円の売上高が達成できると何故か次の3億円の売上高はすぐに達成してしまいます。ここで一度踊り場があります。ここでしっかり次のステップの準備をしないでアクセルを踏んでも売上高5億円を前にして失速してしまいます。
中小企業で多いのは、売上高5億円の踊り場から脱出出来ないで苦労しているパターンです。所謂【快適ゾーンからの脱出】が出来ない状態なんでしょうね。快適ゾーンを復習すると、人も組織も、居心地の良い状態を持っているということでした。マンネリの状態に近いのかもしれません。快適ゾーンで生活をしたり、仕事をするということは【過去の考え方・やり方・行動パターン】を繰返すことなので、とてもラクなんです。人も組織も変化を嫌いますし、変化を求められると抵抗します。そして、快適ゾーン・踊り場に居続けることになるのです。
そこで、大切な事は【快適ゾーン・踊り場】に居るなと気づいたら、次のステップの為の目標を明確に設定して具体的な行動レベルに落とし込んで、ショートタイムチェックを実行することだと考えます。組織が100人・300人・500人と拡大していくプロセスにも同じような事が言えると思います。
※ 快適ゾーン・踊り場への安住は潜在能力の活用を制限します
※ 過去に成功しているが故に失敗する・・・・・・というパラドックス
※ 過去の成功体験からの脱却・・・・・・・・・・・・・・・アンラーニング
《問題解決のプロセス》
先週は、《問題解決のプロセス》をテーマにした社内研修を実施しておりました。お客様のところにお伺いしての社内研修が主になっていますので、前日に入って二日・三日と行っています。九月は10泊・今月は現在7泊ほどホテル住まいです。出張が多い月は、書き込みのほうも少なくなってしまいます。
テーマ《問題解決のプロセス》の研修ですが、今回は【ロジックツリー】による原因分析から対策の立案までを7時間実施しました。この方法は、比較的シンプルで分かりやすい手法だと感じております。
《問題解決のプロセス》のステップ
第1ステップ 問題の把握 【実感法による業務上の問題抽出】
第2ステップ 原因の把握 【WHYツリーによる原因把握】
第3ステップ 優先度の確認 【重要度・優先度による原因の絞込み】
第4ステップ 対策の立案 【HОWツリーにより対策の立案】
第5ステップ 評 価 【対策実施後の評価・検討】
研修では、第2ステップ原因の把握と第4ステップ対策の立案を中心に進めていきますが、ポイントとしては、原因把握では根本原因をしっかり押さえること【深堀をすること】と無駄な犯人探しをやめること!また、対策の立案では6W2H2Cを意識して対策を考えることで、大切な事は『具体的な行動』につながることだと思います。
ロジックツリーは、資料室にアップしております。
《経営計画の策定》を考える
今週は、近くの大学の研修室をお借りして《経営計画の策定》についてのセミナーを開催しました。御参加頂いた方々に御礼申し上げます。
内容としては、次のようなステップでセミナーを実施しております。
※ SWОT分析
※ ビジョンビィルデング
※ 戦略実行計画
※ 短期財務計画
※ 中期財務計画
以上の段階を三時間という制約の中で進めましたので、 続きを読む
《問題解決のプロセス》より 第四回
今日は、引き続き《問題解決のプロセス》よりギャップアプローチの考え方をご案内します。
ロジカルツリーによる問題解決は、既に問題が発生していることに対して原因を探して対策を考えるということでしたけれども、【ギャップアプローチ】による問題解決というのは《現状と》《目標・望ましい状態》との間にある【ギャップ】に注目して、そのギャップを分析し問題・課題を抽出し解決をしていく、 続きを読む
《問題解決のプロセス》から 第三回
今日も引き続き《問題解決のプロセス》について書いてみたいと思います。
第Ⅰステップでは、WHYツリーを使用して原因を見つける作業を実施します。ハインリッヒの法則にもあるように、多くのファクターを抽出することがポイントになりました。
次に、第Ⅱステップでは【重要度・緊急度】のマトリックスを使用して、抽出した多くの原因の優先順位を検討します。 続きを読む
《問題解決のプロセス》から 第二回
今日は、前回に引き続き《問題解決のプロセス》について書いてみたいと思います。
第Ⅰのステップは、WHYツリーを使用してクレーム・事故・トラブル等いわゆる問題を分解して、問題の原因を見つけることでした。『何故なぜ問答』を繰り返し深堀りをすることで、問題の根本原因まで追究することが大切でした。 続きを読む