最近ある新聞記事の【ジョブ型雇用】に目がとまりました。
大手企業で「ジョブ型」と呼ばれる雇用制度が広がっている。社員一人ひとりの仕事内容を明確にし、役割や成果に応じて賃金が決まる仕組みだ。新卒採用に導入する企業もあり、日本企業の長年の課題である労働生産性の向上につながるかが注目される。
以下は、ジョブ型雇用社会とは何か・・・濱口桂一郎 著より
ジョブ型とは、まず最初に職務(ジョブ)があり、そこにそのジョブを遂行できるはずの人間をはめ込みます。人間の評価はジョブをはめ込む際に事前に行うのです。後はそのジョブをきちんと遂行できているかどうかを確認するだけです。大部分のジョブは、その遂行の度合いを事細かに評価するようにはなっていません。ジョブディスクリプションに書かれた任務を遂行できているか、それともできていないかをチェックするだけです。それができていれば、そのジョブにあらかじめ定められた価格(賃金)が支払われます。これがジョブ型の大原則であって、そもそも普通のジョブに成果主義などなじみません。
※役割を評価軸にした役割給や成果を評価軸にした成果給と呼ばれる賃金体系があります。ジョブ型雇用の概念をミスリードしないように留意してほしいものです。