給与体系をデザインする際には、通常【モデル賃金】を計算して提示します。一般的には【Aモデル賃金】【Bモデル賃金】【Cモデル賃金】といったように、成績別モデル賃金になります。
例えば、大卒22歳で入社して成績Aを取り続ける場合の、あるいは成績Bを取り続ける場合の年齢別の仮説賃金モデルということになるのでしょう。この場合には、各等級における最短滞留年数を設定して昇格スピードをコントロールしていきます。成績Aの場合には最短滞留年数を2年、Bの場合には3年というように成績が落ちるに従って最短滞留年数は逆に長くなっていきます。
もう一つは、昇給号数のコントロールをすることになります。成績Aの場合には6号昇給、成績Cの場合には3号昇給といった具合にです。従って成績の優れているAモデルの場合には昇給金額も多くなりますし、昇格のスピードも速くなりますから、それに伴って年齢別のモデル賃金もBモデル・Cモデルと比較して大きなものになります。
あくまでも、これはモデル賃金を描く場合の考え方であり実務運用面では、【等級適正】【経験年数】【人事考課の結果】を総合的に勘案して昇格・昇進を実施していくことが望ましいと考えます。