イエスセットとは、面談の初期段階で、お客様が何度もイエスと答えるように質問を重ね、その後のやり取りでもイエスを言うようにイエス癖をつける心理作作成の1つです。つまり、面談がまとまりやすくなるのです。
また、人間は、無意識のうちに自分の言動に一貫性を持たせようとするので、「今日は○○なわけですが、今の××に何かお困りなことでもおありなんですか」と聞くと、「今回あなたがした行為は、これですよね、ところで、その行為に至った、何か根本的な理由でもあるんですか」と聞かれているのと同じなので、心の中で「そりゃ意味があるよ」と自分の行動が一貫して理由があると思い、ついつい本心をポロッと語ってしまうのです。質問後半の「お困りのことがおありですか?」との問いに、お客様は肯定的に「はい、実は新人の育成で悩んでいまして・・・」という具合に自然と話し始めるでしょう。
イエスセットをとった後で「いや、べつに・・・」などと答えるようなら、「そのうち」と思っている見込み客か、冷やかし客です。初期導入質問はお客様を見極めるメリットもあるのです。
この段階でイエスセットをとっておかないと、その後の商談に支障をきたす恐れがあります。イエスセットは、その流れを作るためのテクニックの1つなのです。
例えば、セールス場面で
「御社の業界シェアNO.1に戻したいということで良かったですね」
「 現状は、業界NO.1から3位にまで落ちてしまっているということで、間違いありませんね」
「競合する会社は3社ですね」
「営業スタイルを見直すことで改善したいのですね」
「同時に利益率の向上の実現することで良かったですか」
事前にヒヤリングで正しい情報を把握しておくことが前提ですが、クロージングの際には有効なスキルと思います。
また、子供・認知症老人・障害者等にもこのスキルを使用できないものかと、日頃考えています。