《働き方改革》

 『働き方改革』の法案が、加計・森友問題で紛糾した中で衆議院・参議院ともに賛成多数で通りました。

 賛否両論あるのだとは思いますが、現場に近いところで仕事をしていると『人口減少社会』に直面している日本では【働き手不足】の問題がとても大きいです。

 この状況は、今後改善されることはなく増々厳しくなっていくものと予想されます。日本は、昭和二十年終戦と同度に壊滅的な状況だったと思います。私の幼少時、昭和三十年代は食料も不足気味で貧しかったという記憶があります。そのような状況から脱却するために、祖父・父親の世代は長時間労働にたえて一生懸命に働いてくました。おかげで、豊かな日本になったのだと思います。働き方改革による労働時間規制に少し心配なところもありますが、法律順守で乗り切っていかなければいけません。

 対応策としては、【AI】の活用、【外国人労働者】の採用、【スキルアップ】・【チームアプローチ】による生産性の向上等が考えられます。

 特に【チームシナジー】の発揮には、まだまだ可能性が考えられると思います。今一度研究してみたいものです。

《人使いの名人》

 いつの時代も人事については頭を悩ませていたことが窺がえます。

 戦国時代『人使いの名人』との呼び名が高い“蒲生氏郷”の逸話をご紹介します。

 彼の座右の銘に(現代風に表現すると) 
『給与ばかりいくら多くしても部下は喜ばない。部下が功績を立てたときは知行(給与)を多く与え、負け戦のときは給与ではなく逆に愛情を注ぐべき』とあります。

 彼の自宅には【蒲生風呂】と呼ばれるものがありました。それは、彼がまだそれほど大きな大名でなかったころ、部下が次々と功績を立てても給与でこれに報いることが出来なかったのです。そのため彼は手柄を立てた部下を自分の家に呼んでは風呂を沸かして酒を飲ませました。風呂は自分が薪を焚いて沸かしました。

 そのために風呂に入った部下は感動し、このことが他の者たちにも伝わって、『おれも蒲生風呂に入れるような手柄を立てよう』と奮い立ったといいます。

 こういうことは思いつきでただやればいいということではありませんが、見事な人事管理と動機づけだと感じました。

《人事考課とフィードバック》

 人事考課制度の運用において、フィードバックはとても大切なことです。今日は【ジョハリの窓】の視点で考えてみましょう。

【ジョハリの窓】の考え方は、コミュニケーション研修でよく取り上げられていますが、ポイントは次の三点に要約されます。

1 周知の私・・・・・・自分も他人もよく知っている・理解している私《他人と共有している》
2 秘密の私・・・・・・自分は知っているが他人は知らない私《他人に隠している》
3 見えてない私・・・・自分では気づいてないが他人が知っている私《他人には見えている》

 コミュニケーションの研修では、1の周知の私の部分が少ないと支障が出るので1の周知の私の拡大を勧めています。(自己開示・フィードバックの相互コミュニケーションで拡大できます。)

 人事考課制度では、ますは自己評価からスタートしますが、この場合には主観的な評価ということになります。(【ジョハリの窓】2の秘密の私に近いと思います。)
次は、通常上司が1次評価者として他者の視点で評価します。(【ジョハリの窓】3の見えていない私に近いと思います。) 

 人事考課制度の一つの目的としては、上司と部下がお互い理解し合うことですから、自己評価に対して客観的他者の視点から《フィードバック》を繰り返して、【ジョハリの窓】1の周知の私を拡げることが重要となります。

 フィードバックのテクニックに磨きをかけることも大切ですが、評価しっぱなしではなくて《部下としっかり向き合って》フィードバックをしてみてはいかがでしょうか!

 風とおしの良い職場になると思います。 

《介護の現場》

 新聞の投稿に介護現場に関するものがありましたのでご紹介します。

【介護業務の簡素化必要】 会社員 T・Mさん 50歳(埼玉県)

 介護報酬に関する記事を目にすると、有料老人ホームでヘルパーとして勤務していた時のことを思い出します。

 私は、膨大な業務量と時間的な制約についていけず、長続きしませんでした。

 介護施設の業務を簡素化すべきではないでしょうか。口腔ケア・食事・排せつ記録などです。

 過剰すぎる『お客様主義』にも閉口しました。私の場合、認知症の利用者をトイレに誘導する際に、耳元で優しくささやいても何度も顔を指でつねられました。便失禁の処理よりつらいことでした。

 喫煙許可や長時間の入浴拒絶の容認なども、現場職員には大きな負担です。

 将来にわたり、介護施設の働き手を確保していくためにも、利用者には、集団生活の秩序を守っていただき、行政には、業務の大胆な平準化に向けてメスを入れて欲しいと思います。

※弊社にも医療・福祉のお客様がありますが、現場の切実な声だと受け止めました。少子化による“働き手不足” と“過剰サービス”について書かれていると思います。
 一般企業と違って、介護保険制度の影響を強く受ける業界ですから国の法整備が重要なポイントになると考えます。
 あえて厳しいことを一言付け加えるとすれば“人手がたりない・時間がない”と繰り返していても現状は変わりません、このような状況の中で“何ができるか”問い続ける姿勢が必要なのだと思います。 

 

《五月病 三割近くが経験》

 読売新聞の記事より

 技術者派遣の“メイテック”が昨年五月の連休後、入社三年以内の社会人300人に聞いた調査では、3割近くが『(新人のとき)五月病になったと感じたことがある』と答えた。

 職場環境への不満などが原因とみられ、連休が明けると『仕事をやる気が起きない』『会社に行きたくない』と思うようだ。

 日本生産性本部メンタル・ヘルス研究所が昨年、上場企業221社に『心の病』が最も多い年齢層を聞いたところ『10~20代』と答えた会社は28%で、2002年調査の13%の倍以上、30~40代の割合に近づいた。

 同研究所は『今の若手は即戦力として難しい仕事を任される一方、自分の判断で処理できる範囲が狭く、責任と権限のつり合いが取れていない』と指摘。

 『解決法はネットで検索し、上司に相談しない若手もおり、悩みを打ち明けやすい職場環境が必要』と指摘する。

※目標を持って仕事に臨む姿勢が一つと、ホーレンソーが上手く機能する組織運営がポイントでしょうか! 

《超基本人事考課制度》

 新年度がスタートしました。今日は人事考課制度についてシンプルに書いてみたいと思います。

【何を評価するのか】
※ 仕事への取り組み姿勢
※ 能力の発揮度
※ 目標の達成度(結果・成果)
   考課シートに落し込むことになると思います。

【目標設定とプロセスコントロール】 
※ 問題・課題の整理
※ 解決に向けての目標設定
※ 具体的行動計画
   ショートタイムチェックのマネジメント

 目標を設定し、結果・成果を求めて進んでいくことになりますが、結果が出てから手を打ってもタイミング的にズレている(遅い)ということに気づかなければならないと思います。重要なのは結果がでる前(プロセス行動)に集中することです。

 『行動が変われば結果が変わる』実にシンプルです。

《問題解決のプロセス》

 時々研修で【問題解決のプロセス】について実施することがあります。現象と原因をロジックツリーに分解する手法と理想の状態と現状のギャップに着目してギャップを埋めていくことで問題解決に導く二つのアプローチを採用していますが、今回気になる記事を見つけました。

【因果は近接していない】
 社会システムは因果作用ではなく、相互作用する。ところが単純な状態でしか考えない人々は、そのような相互作用ではなく、原因を結果と近接したところで単純に規定してしまう。製品に問題があれば製造部門に問題を探し、受注が不十分なら販売促進策が必要と短絡的に決めてしまう。住宅施設が不十分なら住宅を建設し、食料が不十分ならより多くの食料を援助しようとする。その結果は、犯罪の増加、失業、子供の非行化、受注量の低下、利益の低下、社員の意欲低下などに反映される。

 結果というのは、問題があることを示す明らかな症状のことである。それに対して社会システムの場合の原因とは、そうした症状を生んでしまう、潜在する社会システムの相互作用のことなのである。それは何か特定の要素に分解することができない。

 この社会システムにある相互作用が認識されれば変革につながり、持続する改善を生み出すことが可能である。

 私の視点もミクロ的分析方法に偏っていた感がします。以前話題になった【全体最適】【部分最適】のような両面のからの視点が必要になるのでしょうね。 

《サービスについて考える》

※ディズニーの行動指針

➀目を見て笑いかける
 ゲストに接するときは、必ず目を合わせて誠実な笑顔をみせる。
➁ゲスト一人一人を心から迎える
 個々のゲストに心のこもった挨拶で歓迎の意を示す。
➂積極的にゲストに接する。
 自分から助けやサポートを必要としているゲストを見つけ、求められるより先に対応する。
➃迅速なサービスに努める
 ゲストが困っていたり、質問や要望があったりすれば、すぐに対応するか、ゲストの力になれるキャストを見つける。
➄常に親しみやすい姿勢を示す
 いつでもゲストが話しかけやすい態度や表情を心がける。
➅魔法のような体験をゲストに与える
 どうすればゲストに魔法のような楽しい体験を継続してもらえるか常に意識して積極的に行動する。ゲストの前で個人や仕事の問題を話さないことも含む。
➆ゲストに感謝する
 ゲストとのやりとりが終わったときに、一人一人に『ありがとうございました』と感謝の言葉を伝える。

 私は、➂のサービスの先取りと➆の感謝する、が印象に残りました。

  

《失敗から学ぶ》

 生まれたときに『人生における失敗を確実に避ける方法』というマニュアル本をもらっていれば便利なのだが、こういう本はまだ出版されていない。そのせいか、私たちは数えきれないほどの失敗をする。ときにはひどい失望を感じさせるような失敗すらしてしまうことがある。

 失意のどん底にあるとき、私たちはひとつの大変重要な事実を見逃している。それは、失敗は学ぶために不可欠だということである。

 失敗は貴重なことを学ぶいい機会である。なぜなら、失敗するたびに間違った解決法が一つずつ消えて正しい解決法に近づいていくのだから。

 これからは、自分には失敗する自由があるというように考え方を変えてみてはどうだろう。そうすれば、いろいろな技能が習得出来て、成功の可能性がぐんと高くなるはずである。

 すべての失敗は、学ぶための絶好の機会である。そう考えることが賢明な態度だ。 

『うまくいっている人の考え方』・・・ジェリー・ミンチントン著 より

※新入社員のみなさん、失敗からたくさんのことを学びましょう。

《毎日のお掃除がひとの心を豊かにする》

 読売新聞にダスキンさんの広告が掲載されていました。

 『毎日のお掃除がひとの心を豊かにする』・・・・といった内容です。一般企業でも【3S】・【5S】運動への取り組みが多く見られます。やはり基本は、掃除にあるのだと感じています。

 新人研修で必ずトイレ掃除をさせる、という企業がありました。

 その企業は、内定者研修でできるだけ汚れた公共トイレを探して、便器から床までくまなく掃除をさせるそうです。スポンジを使用して素手を原則としているようです。
 当の内定者の方は、最初は怖がっていても、先輩の指導のもとに内定者仲間とトイレ掃除に取り組むうちに、便器がどんどんきれいになり楽しくなってきて、最後は弾けるような笑顔で終わるそうです。

 掃除か終わった後の、ちょっとした充実感ですかね。何だか解るような気がします。

 新年度がスタートします。日々基本を大切にしたいものです。