《ドラッカーの金言より》

 仕事ができるものは、多くのことで成果をあげなければならないことを知っている。だからこそ集中する。
 
 集中するための原則は、生産的でなくなった過去のものを捨てることである。第一級の資源、とくに人の強みという希少な資源を昨日の活動から引き揚げ、明日の機会に充てなければならない。昨日を捨てなければ明日を創ることはことはできない。

 意識して体系的に廃棄をしないかぎり、組織は次から次へと仕事に追われる。行ってはならないこと、もはや行うべきではないことに資源を浪費する。

 そのため、せっかくの機会を利用するうえで必要な資源、とくに有能な人材が不足する。

 あまりにわずかの企業しか昨日を捨てていない。あまりにわずかの企業しか明日のために必要な資源を手にしていない。

 ドラッカーの言う“イノベーション”とは、捨てることなんでしょうね!

《集団の選択》

 読売新聞の“編集手帳”より

 迎える宴会シーズンの余興に加えてもいいかもしれない。

 コインでもあめ玉でもガラス瓶いっぱいに詰め込み、一番近い数を言い当てた人が賞品として受け取れるとする。

 誰が当てるかは時の運だが、確実に正解に近づく方法ならある。まず、個々の参加者が周囲に惑わされず、一人で答えを考える。次に答えを持ち寄って平均すると、個々の答えのバラツキにかかわらず、ほぼ必勝と言える精度に至る。・・・・・物理学者レン・フィッシャー氏の“群れはなぜ同じ方向を目指すのか?”にあった。

 正解のある問題で、ガラス瓶で言えば重さや見た目といった相応の情報がもたらされる場合には、個々の考えを集めた『集団の選択』に間違いはないという。

 仏ルイ16世の革命裁判でも、公正な審理を求めた数学者が、独立した陪審員による多数決を提案した。それは退けられたが、集団の選択を社会にどう反映させるかは、今も変わらぬ難題だ。

 英国の国民投票や、米大統領選の後だけに強く思う。瓶の中身のような正解はなくとも、まずは周囲に惑わされず、相応の情報を集めてじっくり考えることから始めたい。 

《飲み二ケーション》

 新年度に入って500人弱の社員の方々と面談を実施してきましたが、多くの組織で“コミュニケーション不足によるトラブル”がありました。積極的に上司・部下の双方からのコミュニケーションの必要性を当事者は感じているようなのですが、中々進まないといった実態があるようです。

 読売新聞に『職場・飲みニケーション、推奨』という記事がありました。農機製造会社・クボタの社内居酒屋“クロッシング”が取り上げられています。

 “クロッシング”は社員が終業後も気軽に交流できる飲み二ケーションの場を作ろうと、2011年に開設。日中はカフェレストランとして稼働して、午後五時に居酒屋に変わる。閉店は午後八時とあって『さっと飲んで帰宅しやすい』『深酒しないで済む』といった声が多いという。居酒屋時間帯の利用は、1日平均40~50人もいるそうだ。

 400円~500円のメニューが中心で種類も豊富な様子が写真で紹介されています。

 社内に居酒屋は、中小企業では難しいかもしれませんが、福利厚生の一環として部ごと・課ごとに予算を計上してあげることは必要と感じました。 まずは、コミュニケーションの量を増やす為にも有効かもしれません。

 

 

《無事セミナーが終了しました》

 11月18日仙台市・アエル 特別会議室での【人事・経営セミナー】が無事終了いたしました。

 ご参加頂いた方々、講師の吉田施設長様、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。

 次世代リーダー研修・ファシリテーター研修・個別面接等社内研修の運営と離職率等のデータを公開して頂きまして大変参考になりました。離職率の改善については、即効性は期待できず、対策と効果とのあいだには“タイムラグ”があることを実感いたしました。離職率33%⇒26%⇒21%⇒本年の現在まで4%と改善の足跡がよくわかりました。

 受講していただいた方からも切実な質問がたくさん出たように思います。今後の施設運営に役立てて貰えたらと感じています。

 今後とも宜しくお願い致します。お疲れ様でした!
 

《常盤福祉会様、40周年お祝い申し上げます》

 今週は、月曜日(11月7日)【常盤福祉会様の40周年祝賀会】に出席してきました。

 当日は天候にも恵まれて、もみじが紅葉で綺麗だった仙台のホテルメトロポリタンで開催されました。村井宮城県知事・柴田町長・大河原町長・福祉関係者等たくさんの来賓がお出ででした。

 途中ボランティアの方々への感謝状の贈呈と永年勤続職員の表彰がありました。

 2時間の祝賀会でしたが、食事を取りながら社交ダンスやアトラクション等があって“アッ”という間の時間でした。

 福祉の業界も色々な課題がありますが、今後50年・100年と継続する組織であることを祈念しております。

 当日は、大変お世話になりました。感謝申し上げます。

《キラーフレーズ》

 コーチングでは、『でも』・『しかし』といった言葉を“キラーフレーズ”と表現して注意を促しています。

 理由の一つには、『でも』とか『しかし』といった接続詞の後には、“言い訳”が続くからなのでしょう!

 言い訳とは、自分の失敗を弁解したり、身の潔白を証明することを指しますが、他にもいろいろな意味を持つようです。

 辞書によれば、言い訳には『物事の筋道を明らかにして説明すること』『過失や罪を詫びること』といった意味もあります。

 上司や部下、友人や知人、家族などから注意された時、素直に聞き入れることはなかなか難しいものです。注意をしてくれた人に食ってかかったり、自分の言い分を主張して、人間関係に亀裂が生じてしまう場合もあります。

 言い訳の意味にもあるように、まずは『過失や罪を詫びる』謙虚さを持って注意を受け止めてこそ、その後の説明が相手に伝わり、筋道を明らかにすることにつながるのでしょう。

 注意を受けた時には素直に受け止め、過失があればサッとあやまることのできる自分でありたいものです。
 

《聴くということ》

 職場の教養から二つ紹介します。

【口ひとつ耳ふたつ】
 Mさんは朝から気が重く、心が晴れません。出社前の慌ただしい中、妻から長男の進路について相談されたことがきっかけでした。
 気が急いていたため、妻の話を途中で遮り、要はこういうことだろと結論を出した時です。妻がなんとも言えない寂しげな顔で『あなたはいつもこうですね。結婚以来一度も私の話に耳を傾けてくれたことはない』と言ったのです。
 そのまま家を出たものの、通勤途中でMさんは、入社時に上司に言われた言葉を思い出しました。『人間には口はひとつ、耳はふたつついている。しゃべることよりも聞くことに心せよ、という意味だ』
 若い頃は、人の話をしっかり聞くようにしていたMさん。いつの間にか仕事に追われ(部下の言うことも、他のことをやりながら、真摯に聞いてなかったな。ましてや最愛の妻と、真面目に向き合ってこなかった)と反省したのです。
 そして、(今日からいい聞き手になるよう努力しよう。相手の立場に立って耳を傾けよう)と心に決めたのです。

【そのままを聴く】
 Aさんは人の話を聞くことが苦手です。特に、部下や年下の人の話には聞く耳を持てません。話の腰を折ることもしばしばで、建設的な話し合いにならず、なかなか周囲と調和を保つことができませんでした。
 ある日、見かねた先輩が『君は、自分の意見や考えを差し挟まず、聴くことに集中するのが先決だ』と助言してくれました。たしかに、相手が話している最中から、次に話す内容を考えたり、反論することばかり考えていたのです。
 『聴くことは相手を受け容れること』と諭されたAさん。まずは相手の話をそのまま聴くように努めました。
 すると、相手の考えの特徴やその背景が見えてきたのです。(こんな細部まで考えていたのか) (よく準備をして意見を述べているな)と、相手を知り、理解できたことで、周囲との会話も増えていきました。
 聴くことを通して、周囲と調和が図れるようになったAさん。現在は、家庭において、妻の話を聴くことに挑戦中です。

 

《問題ありません、という職場》

 今年度は、目標管理制度の運用を中心にした個別面接指導を数百名予定し約半分程度終了しました。面談を実施する組織のトップと私と社員の三者面談のスタイルで進めていきますが、私も勉強することがたくさんありますし、トップもいろんな気づきがあるようです。目的は三つありまして、一つ目は、制度運用のハウツー面の確認、一つはトップが社員の話を聴くこと、いま一つは現場で起きている問題点の把握にあります。

 問題抽出表が真っ白で『私たちのチームには、別に問題はありません』といったような職場もあるようですが、時々疑問に感じることがあります。ヒヤリ・ハットも含めて、潜在的な問題を予防的な視点で発見できるか!どうかが重要だと思います。

 個別面接では職場内での問題点を把握するために【業務質問票】というシートを使用しています。業務質問票に記入されている内容について深く議論をすることで、波及的に多くの問題点が抽出されます。これらの問題点は、トップにも見えていなかったり気づいていなかった内容のものも出てきます。

 日々業務改善という姿勢で仕事に励むことを習慣にしたいといつも考えていますが、その為にまずは社内の問題点の把握がポイントになります。