《一歩一歩のつみ重ね》

 喜びのタネまき新聞(ダスキン)より

 休日に一時間のジョギングをして二十数年が経ちます。家を基点に走るコースも幾つかあり、四季折々の季節を
感じて汗を流すのは気分転換になります。走り始めたころに比べ年齢と共に同じコースでも時間がかかるようになってきました。

 ある記事で『何ごとも挑戦する気持ちを持つこと』が目にとまり、二時間ほどジョギングしてみようと試みました。それでも何回かは『次にしよう』と先延ばしし、やっとの思いで決心を固めました。一時間まではいつものペースでしたが、次第に足の痛さを感じ『いつ止めようか』と思う気持ちが強くなり走り続けることが難しくなります。仕事と違って誰も見ていないし、自分だけの目標なのでつい弱気になるのでしょう。その都度『次の交差点まで』 『あと10分だけ頑張ろう』と目標を身近に置くと二時間走り続けることができました。

 人生では色々な目標を決めても達成するまでには多くの困難がある。つい諦めてしまうこともありますが、大きな目標に向かう時でも現状から一歩一歩しか進まない。大きな目標を持ちつつ、行動は身近な目標に置き換えて一つひとつ達成することが大切だと今回のジョギングで学びました。  ダスキン社長 山村輝治

 目標設定とプロセスの捉え方を教えてくれています。

 

《合わない上司、意欲が下がる》

 読売新聞の人生案内より

《相談者》
 40代の女性です。会社で営業の仕事をして6年になりますが、今の上司と合いません。会社を辞めたくなっています。
 もうすぐ異動時期なので、この上司が替ってくれることを願っています。
 もし、上司が異動しなければ、辞めて別の会社に転職しようかとも思いますが、いま一つ勇気が出ません。婚活して結婚退職をしようかとも思っています。
 中途半端でフラフラしている自分が嫌になります。何かシャキッとする方法はありますか。

《回 答》
 自分が嫌になっただけ、あなたには救いがある。だから、お答えします。
 シャッキリとなる方法、いくつもあります。あなたの場合、声に出して『こうして働けるだけ幸せだ』と3回唱えて下さい。
 あなたと気に合わない上司に、注意されたり、カチンとくることを言われたりしたら、誰もいない場所に行って、先の言葉を3回繰り返して下さい。仮に同僚に聞かれても、怪しまれる恐れのない文句です。
 あなたの不満のよって来るところは、他人と自分を比較しすぎるのです。自分のほうが能力がある、と思い込みすぎるのです。そうじゃないことに気づかない。だから、嫌になるのです。
 上司を尊敬すればよい。少なくともそういう気持ちで上司に接することです。すると上司もあなたを軽んじない。嫌だと思うと、相手もあなたを嫌うようになります。人間はお互い様、広い心でつきあいましょう。

《チェックは出口一カ所で!》

 管理をしている人は、ミスが起こらないように何重にもチェックをしなければいけない、という先入観を持っている場合があります。例えば、一度のチェックでミスが発生したのだから二回・三回とチェックの回数を増やそうとすることです。

 しかし実際には、そう何度もチェックする必要はありません。
《出口一カ所のチェックで十分》です。

 スーパーや小売店では、ゲートチェックで万引きを防止しています。
 レジを通さない商品や払い忘れた商品があれば、出口のゲートで警報が鳴る仕組みです。
 これを、入店時から見張ろうとすれば、お客様すべてを疑い、動き一つひとつを見張らなければならないことになります。
 仕事においても、一からすべてを管理してチェックをしようとすれば、大変な労力・コストが発生します。さらに、誰かがチェックするだろうという甘えも出てきます。

 時々、確認欄のたくさんある伝票を見かけることがありますが、確認欄にハンコを押してチェックした気分になっているだけで、実際には何もチェックできていないというケースも少なくありません。現場を知らず、そもそも確認出来るはずのない人がチェックしていることさえあります。

 ここさえ押さえておけば、という『社内から出ていく出口』でしっかりチェックすることがポイントだと考えます。

 仕事は真剣勝負!

《功には禄を、能には職を》

 人事考課の時期です。評価にあたり頭を悩ませている方々もいらしゃるのではないでしょうか!

 徳川家康は『功には禄を、能には職を』といった有名な言葉を残しています。

 どうゆうことかというと、忠誠心が強い三河以来の旗本には、禄高を抑える代わりに幕府の要職を与え、外様大名などには何十万石もの禄高を与えるけれども、幕府の要職には就かせないという家康流人事管理です。
 
 現代風にいえば、どんどん売上実績を上げてくれる社員には報酬で十分に報いるが、もし会社を愛する気持ちに欠けるのなら、昇進スピード(役職)を落とし逆に会社を愛してくれる人なら、昇進スピードをあげるといったことでしょうか!

 人事制度を構築・提案の際に意識していることは《頑張った人には頑張っただけ報いる》制度を出来るだけシンプルに創り込むことです。複雑すぎて“何を頑張ったら良いのか”が、ぼやけてしまっては本来の目的を達成することが出来ません。この『功には禄を、能には職を』という家康のコンセプトは、価値観をシンプルに伝えていてとても分かり易いです。

 定期的に我社の人事考課での価値観を確認してみる必要があるかもしれません。

《目標を再確認しましょう》

 人は人、吾はわれ也 とにかくに 吾行く道を 吾は行くなり

 この一首は、哲学者・西田幾多郎の歌です。京都の観光名所『哲学の道』から、法然院へと向かう道端の石碑に刻まれています。強い信念を持って、自分の人生を切り拓いていこうとする気概が感じられます。

 人は仕事を通じて、多くの経験を経ることで自信をつけます。さらに真摯に仕事に打ち込むと、この自信が強くゆるぎない信念となり、やがて、その分野におけるプロフェッショナルへと成長します。

 しかし、誰もが『吾行く道』を順調に踏めるわけではありません。どのような人生にも試練は必ず起こるもの。時には行き詰まり、時にはスランプに陥り、予期せぬ横やりに遭うこともあるでしょう。

 そのような時には、一旦立ち止まり、改めて『吾行く道』の先にある、自分の目標や夢を再確認してみてはいかがでしょう。

 目標や夢が明確になれば、『吾行く道』がきっと見えてくるはずです。

 職場の教養より        

《ベアの原資を管理職へ》

 興味深い記事を読みましたので、ご案内したいと思います。

 私も、三月に入って2社ほど昇給・ベアに関しての相談を受けました。
 確かに、消費税の増税が控えていますので望ましいことだとは思うのですが、あるブログの記事では『ベアの原資があれば、管理職に回すといった考えもあっていいのでは!』とありました。

 私も共感しました。

 今、現場では『役職』になりたくない現象が起きています。いわゆる『昇進』を嫌う社員です。
 彼らは『多少の手当てがついても、責任が重くなるのは嫌だ』と言います。
 裏を返せば、役職に対する手当てが少なすぎるのでしょう。金銭面だけではないのかもしれませんが、さしあたりベアの原資を役職手当の増額に充てるという考え方には賛成したいです。

 あるところでは、上位等級の本給をダウンしてその分を下位等級に回すといった逆の方法を選択しようとしていました。瞬間的に下位等級の社員は喜ぶかもしれませんが、組織運営の大切な社員(管理監督者)のモチベーションが落ちたり、離職に繋がったりしたら大変な事態です。

 魅力のある処遇・人事制度にしたいものです。

《定期昇給とベースアップ》

 三月に入って新聞は“ベア”の話題で賑わっています。安倍総理の要望もあってか、自動車業界をはじめとして2千円程度の金額が提示されました。

 久しぶりの“ベア”ということもありますので、定期昇給とベースアップについて整理しておきたいと思います。今更何を!とおっしゃる方も多いと思いますが、意外と知られてなかったりしますので説明しておきます。

 定期昇給については、通常年に一回一般的には四月に実施しているところが多いと思いますが、本給表に基づいて

S評価者 7号俸
A評価者 6号俸
B評価者 5号俸
C評価者 4号俸
D評価者 3号俸

 といったように人事考課の結果によって差をつけて昇給します。

 一方ベースアップは、弊社のシステムでは“加給”という表現で本給を底上げしていきますが、『定額加給』あるいは『定率加給』として社員に支給します。今回新聞紙上で取り上げているのは、この加給の部分になるわけです。

 従って、社員には 《定期昇給》+《加給・ペア》が増額されて支給されるということになります。

《今日は3・11 でした》

 今日は、岩手県で研修をしていました。三月は人事考課の時期ですから、評価の方法・フィードバック面接・年上部下とのコミュニケーション等について説明をしていました。
 
 今日は、3・11なので2時46分に黙祷を皆で行いました。3年の月日は私にははやく感じました。

 読売新聞の記事から

 人生相談
 60代の女性。いつ来るかわからない地震におびえています。
 特に夜になって、暗くなってくると、心臓がドキドキして眠れません。
 新聞に地震という文字が書いてあったり、テレビで地震と聞いたりしただけで、もう怖くなってしまうのです。
 落ち着いて、心穏やかに過ごすには、どうしたらよいのでしょう。教えて下さい。

 回答
 「大丈夫ですよ!」と確実に保証できる人はありません。
 ただ、あなたの不安が本当の意味で解決できるのは、『人事を尽くして天命を待つ』という心境に至った時です。
 つまり、防災グッズをそろえたり、食料の備蓄をしたり、寝床の横に靴を置いたり、まだやっていなければ、是非行動を起こして下さい。動くことで不安が自体が軽くなると言われていますから、お勧めです。
 うまくいって、『地震?備えはバッチリ』という心境になれば完璧です。

 
 最近、震災の報道が多いですね!
 不安に怯えている人たちが多いことも事実です。

《ミラサポ 支援事業》

 昨年九月からスタートした、中小企業庁の支援事業(ミラサポ)が一旦二月で終了しました。新たに新年度から再スタートをするみたいですが、弊社ではこの期間内で中小企業12社延べ36回の経営相談に応じました。

 医療・福祉法人のお客様が多い中で、久しぶりに一般企業の《経営戦略》《経営計画》《目標管理》《人事考課制度》に集中して相談業務を実施しました。
 
 私が感じた中小企業の経営課題は二つあります。
 一つは“事業承継”です。特に中小企業の場合は、同族支配の会社が多いですから『親から子への』事業の承継が事業永続の為の重要なファクターになっています。30年前に会計事務所で修業していた当時の事業承継では、高くなった自社株をいかに評価減して次世代に引き継ぐか!が大きなマーケットになっていました。当時は自社株の評価減の為に子会社を五つも設立して自社株を現物出資する、といったような手法がよく採用されていました。なつかしいです。
 いま一つは、いかにして“売上”を確保するか!です。物が売れない時代になっていることを痛切に感じます。40年前、学校の授業で“マス・マーケティング”のことを教授がよく話していたことを記憶しています。当時の課題は、いかに安く・たくさん生産するか!でした。造って、並べておけば売れた良き時代です。

 今回支援事業を実施して、私が学んだことは【競争から共生へ】【本物の商品・サービスの提供を】ということです。
 しばらく、考え続けなければならないテーマが見つかったような気がします。

《ちょっと、一人ごと》

 最近“あれっ”と思ったこと!

 老人福祉施設経営のお客様と御縁がてきて十年以上が過ぎました。この間私は三十法人程の人事制度構築と職員教育の仕事をお客様と一緒になって考え・悩み・業務を進めてきました。上手くいったり・つまづいたりと試行錯誤が続いています。失敗から学ぶことが重要だということにも気づきました。

 そこで、最近“あれっ”と思ったことは、≪老人福祉施設の待機者のことです≫
 話を聞くと、殆どの施設で入所定員数の倍以上の待機者がいるということです。全国に4千カ所の老人福祉施設があって、仮に平均百人の定員だとすると待機者は、八十万人になります。

 老人福祉施設に入所出きないで困っている高齢者がたくさんいるということが現実です。
 今、老人福祉施設は利用者に対する職員の数(配置基準)、個室ユニットケア、拘束禁止等サービスのクオリティーを高めるべく努力しています。取組事態は素晴らしいことなのですが、一方で入所できない高齢者がたくさんいて困っているということも事実です。
 あえて提案をすれば、職員の配置基準を緩めて大部屋方式にし、危険な場合には拘束も実施することで入所定員数を増やす。施設では必要最低限のサービスの提供(三大介護と安全)に限定する。利用料金も当然減額する。
 
 以上のような事にチャレンジするだけで、多くの困っている人々が救われるような気がします。
 こう考えるのは私だけでしょうか。