最近のテレビで、小栗旬演じる『織田信長』と竹中直人の『豊臣秀吉』を見ながら現代のリーダーシップ論で学ぶべきことがたくさんあることに気がつきました。
まずは、『織田信長』です。
信長の祖父は、家老という家柄で初めて町人の娘と結婚しました。当時はまったくそのような例はなかったといってよい時代です。そして、その結婚により、莫大な財産を手に入れることができました。財を持つことによって、時の朝廷への寄付ができ、斎藤道三との合戦に負けた時にでも動じない財力を持っていられたのです。つまらないしきたりにこだわることなく、実利をとった結婚をしたことが天下取りのそもそもの始まりであったといえます。
しかし、当時の織田家は他家と比べたら、その財も兵力もまだまだ小さいものでした。
そのような家に生まれ育った信長ですが、父親同様、いやそれ以上の新しもの好き、変わりものでした。風変わりな髪形を考えつき、将でありながらも屋敷にじっとせず、毎日城下を馬で駆け回っていました。しかし、彼が変わり者・乱暴者と呼ばれながらも領内を駆け回っていたのも、どこで、どのようにして戦えば勝てるかの『戦略』を見いだすためであったと考えられます。
今川軍との有名な戦い『桶狭間の戦い』では、今川軍の進軍が桶狭間という狭い道で一列にならざることを戦略的に察知し計画通りに攻め倒しました。
そして、この戦いで彼が評価を与えた者の順位というのも非常に興味深いものでした。その順位は、①作戦を企てた者 ②最初に突っ込んで行った者 ③首を取った者。
当時の常識では、なにはともあれ敵軍の大将の首を討ち取った者が一番の功労者あるという時代でした。その常識にとらわれることなく、多分、世界で初めて戦略に対して評価を与えた人であろうと思います。