《強みを生かすということ》

 強みを生かして成果をあげる、等と言われますが、どのようことなのでしょうか!

 ドラッカーは“組織といえども、人それぞれがもっている弱みを克服することは出来ない”と言ってます。とても興味深いことです。
 組織という生き物は、人の集合体ですから各人の強み(長所・得意)を組合わせることは充分可能な事だと思います。これは、逆から見れば『人の弱みを意味のないものにすること』です。とかく、私たちは人の弱み(欠点・短所)に目がいきやすいものですが、人の強みに目を向けることにより【人の弱みを最小限に抑える】のではなく【人の強みを最大限に発揮させる】ように努めなければならない。特にリーダはこのような視点を持つべきです。

 また、強みに焦点を合わせることは成果を要求することです。ここでのポイントは、『何ができないか』を考えるのではなくて、『何を非常によくできるか』に焦点をあてることです。

 もう一つ最後に、上司の強みも生かさなければならないということですが、上司の強みを生かすことは、部下自身が成果をあげるカギなのです。上司の強みが発揮できるような形での提案をし、上司が得意なことを行えるようにすることによってのみ、部下も成果をあげられるようになるのです。上司の弱みを強調したのでは、部下の弱みを強調した時と同じように意欲と成長を妨げることになります。